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リレーss置き場

共同ssをかくブログです。

ラジオ『なぞいろモザイク』第1回!(ゲスト:放課後ティータイム)

tamantrainです。
このブログに掲載するSSは、私tamantrainとまりん氏が交互に執筆を担当する形で進行するリレーSSとなっています。今回は初のリレーSSの、しかもその第1回ということで、手探りの状態でやっておりますが、どうか最後まで読んでくれるとうれしいです。

ラジオ『なぞいろモザイク』第1回!(ゲスト:放課後ティータイム)

陽子「分からないことだらけのこの世界、みんなは今日、いくつの謎を見つけましたかー?」

陽子/カレン/綾/アリス/シノ「「ラジオ『なぞいろモザイク』」」

陽子「パーソナリティの猪熊陽子でーす」

カレン「九条カレンでーす!カレン、って呼んでくだサーイ!」

綾「……」

陽子「ちょっと、次綾の番!」

綾「あっ!?えっ、あの……パパ、パーソナリティの、の……」

陽子「綾落ち着いて、ほら、深呼吸」

綾「すー、はー、すー、はー……」

陽子「はい、オッケー?」

綾「う、うん……ごめんなさい。えっと……綾です、小路……綾」

陽子「はーいよく出来ました。そして?」

アリス「アリス・カータレットです」

シノ「大宮忍です」

陽子「はーい。ということで、聞こえますか?世界中に溢れる謎たちが私たちに問いかけている声が。この番組は、そんな世界の不思議たちからの問いかけに、私たち5人が力を合わせて答えていくクイズ番組でーす」

綾「要は、私たちが毎回クイズを解いていくラジオ番組ってことね」

カレン「ワーイ!!ワタシの溢れる知性を発揮するときが来たデスネー」

アリス「そのセリフがもう頭悪そうだよぉ……」

カレン「フッフッフッ、そうやってバカにしていられるのも今のウチデス。数分後には、ワタシに無数の尊敬の眼差しが降り注ぐことに」

陽子「という訳で、時間が無いから進めるよー」

カレン「なんで無視するデース!?」

シノ「それにしても、どんな番組になるんでしょうか?第一回なので、私たちも手探りの状況ですよ」

陽子「そうだねー。初回の冒頭から自己紹介で事故が起こるくらいだし、ホントに先行きが分からない」

綾「うわーん!思い出さないでよーっ///」

♪♪♪(ジングル)
――シノ「なぞいろモザイク!」

陽子「さて、この番組では、毎回ゲストをお呼びします。では、さっそく第一回のゲストをお呼びしましょう。どうぞー!」

律「いぇーい!!Hey, Hey, Yo!」

澪「はしゃぎ過ぎだ!」バシッ

律「うわーん、澪ちゃんがぶったーっ」

唯「おじゃまひまーふ」モグモグ

梓「ちょっと!お菓子食べながらしゃべるなんて行儀悪いですよ唯先輩」

紬「もっと食べるー?」

陽子「お前ら自由過ぎだ!」

カレン「ワタシもお菓子欲しいデース!」

陽子「乗っかるなややこしい。まったく……初回からこんなゲストで不安倍増だよ。番組として成立するのかこれ?」

シノ「パウンドケーキ美味しいですね」モグモグ

紬「そう?持ってきてよかったわ」

陽子「って、早速食ってるし……」

アリス「あの……みんな番組の趣旨忘れてない?」

綾「そうよ。時間も無いんだから、しっかり進めていかないと」

陽子「まあ自己紹介で無駄に尺使った人が言えることじゃないけどねー」

綾「うるさい!」

紬「紅茶もどうぞー」

カレン「アリガトゴジャイマース!あ、すっごく香りがいいデスネー!」

陽子「もう好きにしてくれ……」

アリス「とりあえず、ゲストも来たことだしこれからルールを説明するね」

綾「よろしくお願いするわ」

アリス「この番組では、毎回ゲストを呼んで、私たちパーソナリティのチームとゲストのチームに分かれ、対戦形式でクイズに回答していきます」

陽子「ほうほう」

アリス「番組の最後までで、より正解数の多かったチームが勝ちです」

カレン「勝つと何がもらえるデース?」

唯「ほえー、なにかもらえるのー?」

律「勝ったら豪華賞品とな!?」

陽子「お前ら……さっきまで番組そっちのけでケーキ食べてたのに、何かもらえる気配がしたとたん食いつくのな」

カレン「本能には忠実に!」

アリス「残念ですが、勝ったからって何かがもらえるわけじゃありません」

カレン/唯/律「ナ、ナンダッテー!??」

梓「しいて言えば、勝利の達成感と名誉が得られる、ってところでしょうか?」

陽子「おっ、良いこと言うね!」

アリス「勝ったチームには何もありませんが、負けたチームには罰ゲームがあるので注意して下さい」

綾「えっ、そんなものがあるの……?」

陽子「こわいなー。何やらされるんだ?」

カレン「うーん、こっちも美味しいデスネ」パクパク

アリス「ちょっと、罰ゲームの説明はカレンだよー?」ツンツン

カレン「おっと、カップケーキに夢中になって台本が追えてなかったデス」

アリス「もう、カレンったら……」

シノ「でも、そんなカレンも可愛いです!ケーキをフォークで口に運ぶ姿がなんだか小動物みたいでしたよ♪あー、映像があったらみんなにも見て欲しかったくらいですー!」

アリス「もう、何言ってるのシノ!?甘やかしちゃダメー!」

カレン「でー、えっと、罰ゲームでしたネ。So!負けたチームへの罰ゲームは?――ズバリ『センブリ茶を飲む』デスネ」

澪「センブリ茶って、すっごく苦いお茶だよな?罰ゲームで定番の」

律「うわー、絶対飲みたくねー」

梓「なんとしても勝ちましょう!」

陽子「おっ、ゲストチームの気合が入ってきたねー。もちろん私たちだって負けられないよー」

綾「苦いのを飲むなんて絶対嫌だわ」

カレン「罰ゲームにならないよう、お互い正々堂々と刃を交えまショー!」

全員「「オー!!」」

 ***

陽子「さて、クイズをやっていく前に、まず簡単にゲストのみんなに自己紹介をしてもらおう」

律「オッケー。じゃあまずは私から。私は田井中律って言いまーす。律って呼んでくれて良いよー。あー、で何を言やいいんだ?あっ、まず、桜が丘高校ってところに通ってて、そこで軽音部の部長やってまーす。あとの4人も軽音部の部員で、私たち5人で『放課後ティータイム』ってバンド組んでます。はい。……言うべきことはこれくらいかな?」

シノ「軽音部っていうのはどんな部活なんですか?軽い音楽ってことは……カスタネットとか?」

唯「すごい、私と発想が同じ!」

律「マジかよ……良かったな唯。仲間がいて」

唯「えへへ、シノちゃんとは仲良くなれそうだよ~」

シノ「ぜひ仲良くして下さい♪」

律「……まあ勝手にシンクロしてる人たちはおいておいて、軽音部ってのは普通にバンドみたいなことする部活だな。自分たちで曲作って、ライブやってるよ」

カレン「曲も自作なんデスカー?すごいデス!」

律「作曲はムギがやってくれてるんだ。作詞は主に澪か唯だな」

紬「そんな大したものじゃないんだけど、一応曲作りが趣味みたいなものなの~」

カレン「へー、憧れマス!」キラキラ

綾「律さんは何の楽器をやってるの?」

律「律で良いよ。私はドラム」

綾「すごい、カッコいいわ!」

律「いやいやそれほどでもー」

澪「顔がニヤついてるぞ律」

陽子「じゃあ、律、今日はよろしくー!じゃあ、そろそろ次の人に行こうか」

唯「あっ、じゃあ私が行くね。私は平沢唯。律っちゃんが言ってくれたけど、放課後ティータイムのメンバーでーす。で、私の楽器はギターだよ」

シノ「ギターですか。良いですね~」

梓「あと、メインボーカルも唯先輩がやってます」

アリス「歌が上手いんだね。いいなぁ」

唯「上手いかは分からないけど、とにかく歌うのが楽しいんだ~」

綾「ぜひ聞いてみたいわね」

陽子「そっかー。じゃあ、唯、って呼んでいいのかな。今日はよろしくねー!」

唯「うん、よろしくね~」

紬「じゃあ次は私ね。私は琴吹紬。放課後ティータイムではキーボードをやってるの~」

綾「琴吹……どっかで聞いたことがあるわ」

陽子「もしかして、琴吹財閥のご令嬢?」

シノ「言われてみればお嬢様っぽい雰囲気です」

紬「そうやって言われるとちょっと恥ずかしいわね。確かに、実家は琴吹財閥なんだけど、でもそういうのはあんまり気にしないで気軽に話しかけて欲しいわ」

アリス「すごい、ホントに琴吹財閥なんだね!」

陽子「なむなむ~」

カレン「ヨーコ、何やってるデスカ?」

陽子「いやー、拝んだら金運が上がるかと思って」

綾「まったく、現金ね」

シノ「それで、紬さんはキーボードなんですよね。ってことは、ピアノも弾けますか?」

紬「ええ、ピアノを弾くのも好きよ~」

シノ「すごいです!私なんて、トイピアノで遊んでたらお姉ちゃんに『あんた、センスないわね』って言われたんですよ」

陽子「なんだそれw初耳だなそりゃ」

綾「きっとよほどダメダメだったのね」

シノ「もう、二人ともひどいですよー!」

紬「ピアノが好きで、繰り返し弾いてたら自然と弾けるようになるわ」

シノ「そういうものでしょうか……」

陽子「ピアノを弾ける人って、きっと器用なんだろうなー。羨ましいよー。じゃあ、紬さんも今日はよろしくねー!」

紬「よろしく。ムギって呼んでくれると嬉しいわ~」

陽子「オッケー。じゃあ、次」

梓「私は後輩なので最後で良いです」

澪「そうか?じゃあ、私だな。私は秋山澪。放課後ティータイムではベースをやってるんだ」

カレン「ベースってすっごくカッコいいデスヨネ!バンドの大黒柱って感じで!」

澪「うーん、低音だから、リズムを刻むような役割のことが多いかな」

律「あと作詞もだいたい澪なんだ。普段は現実主義者なクセして、詞の中では結構ロマンチストなんだぜー!」

澪「は、恥ずかしいからやめろ!」

紬「澪ちゃんの詞は、まさに乙女って感じで可愛らしいのよ~」

アリス「へー、ちょっと意外かも。ギャップ萌えだね!」

澪「もういいから次行こう次!」///

陽子「真っ赤になってるー、可愛いなー!」

澪「もうやめてー!!」

梓「あの……最後に私の紹介いいですか?」

陽子「あっ、良いよ」

梓「それじゃあ……、私は中野梓です。楽器は唯先輩と同じギターです」

シノ「梓ちゃんは、他の4人とは学年が1個違うんですよね?」

梓「そうですね。私だけ後輩になります」

唯「あずにゃんは、とーってもギターが上手なんだよ」

綾「あずにゃん?」

唯「うん、あずにゃん」

梓「唯先輩が勝手に呼んでるんです」

カレン「ニャン……確かに、チョット猫っぽい雰囲気あるデスネー!」

アリス「小動物感あるよねー。可愛いよぉ~」

陽子「小動物感で言ったらアリスもぜんぜん負けてないけどなー」

アリス「私はそんなんじゃないのにーっ!!」

梓「まあそんなところで、私のことは好きに呼んでもらって良いです」

シノ「あずにゃん!」

アリス「あずにゃーん」

カレン「アズニャン!」

綾「あずにゃん一択ね」

陽子「ああ、あずにゃんで決まりだな!」

梓「ええ……」

 ***

陽子「さて、ゲストの紹介も終わったところで、クイズをやっていきましょう!」

シノ「毎回テーマを決めて、そのテーマに関するクイズをリスナーの皆さんから送ってもらい、私たちが回答していきます」

カレン「そしてー、第一回である今回のテーマは――『山』デス!」

綾「山?この山の標高は?とか、そんな感じかしら?」

陽子「今回は初回にも関わらず沢山の方から投稿をいただきましたよー。いやー、嬉しい限り!」

アリス「それだけ私たちの番組を楽しみにしてくれる人がいるってことだね!」

シノ「今、私たちの目の前には、皆さんからいただいた問題が入った箱があります。この箱から、パーソナリティチームとゲストチームで交互に問題を引き、チーム全員で相談して回答をします。各チームとも回答する問題は3問。より多くの問題に正解したチームが勝利となります」

紬「みんなで相談して答えを出せば良いのね」

律「それだったら5人もいるし、楽勝楽勝!」

梓「変なことばっかり言いそうな先輩が2人ほどいるので不安なんですけど……」

律「ちょっと、誰のことだ中野ー!?」

梓「自覚あるんじゃないですか」

律「ちなみにもう一人はお前だぞ唯」

唯「ほえ?」

カレン「ちなみに、勝ったチームはマカロンが食べれるデス!」ガツガツ

陽子「いや、そんなルールじゃないし!しかも既に食べてるし!」

紬「美味しく食べてもらえてうれしいわ」ニコニコ

陽子「じゃあ、とりあえず始めようか」

綾「まずは、私たちのチームからね」

シノ「ではアリス、引いてください」

アリス「ええ、私!?」

シノ「はい。アリスに引いてほしいです」

アリス「シノがそう言うなら……えいやっ」

陽子「どれどれー?」

カレン「おっ、どんな問題か読んでみてくだサイ!」

アリス「なぞモザネーム『わたしとことりとほのまげ』さんからいただきました。ありがとうございまーす」

アリス「パーソナリティの皆さん、そしてゲストの皆さん、はじめまして。私は山登りを趣味としているのですが、なぜか周りの友人を山登りに誘うと皆さん嫌がるのです。山登りはとても楽しいですし、何より頂上に辿り着いた時の達成感は本当に素晴らしいものなのに、本当にもったいないと思います。さて、魅力がいっぱいの登山ですが、そんな楽しみの一つに、高山植物を眺める、というのがあります」

アリス「そこで問題です。美しい花を持ち、他の植物が生育できないような厳しい環境に生育することから『高山植物の女王』と呼ばれている植物は、次のうちどれでしょう?」

アリス「A. シオガマギク、B. トケイソウ、C. クロユリ、D. コマクサ」

アリス「という風にいただきましたー」

綾「いきなり難しいわね……」

陽子「どれも聞いたことないんだけど」

カレン「ちなみにツムギは分かりマスカ?」

紬「うーん、どうかしら~。でも、Cの黒百合ってのはなんだかいろんな想像を掻き立てられるわね~♪」

カレン「そうデスカー。ツムギでも分からないデスネー……」

綾「紬さんって、もしかして……」

律「だいたい想像通りだと思うよ」

綾「そっ、そうなのね!?」

律「なんでちょっと嬉しそうなんだ?」

シノ「それにしても難しいですね。なにかヒントは無いのですか?」

アリス「ヒント?ヒント……あ、書いてあるよ。花言葉は『高嶺の花』『誇り』『気高い心』『貴重品』だって」

陽子「ぜんっぜん分からん」

シノ「せめて花の写真があれば少しは参考になるかも知れないんですが……」

綾「私、トケイソウだけは聞いたことあるわ。園芸用の花で、高山植物とかではないと思うけど……」

陽子「じゃあそれは除外だな」

綾「待って、もしかしたら、もともとは高いところに咲く花なのかも」

アリス「うーん。でも判断材料がないし、ちょっとでも可能性が低そうなら除外していくしかないよ」

シノ「そうするとシオガマギク、クロユリ、コマクサのどれかってことですね」

紬「やっぱりクロユリじゃないかしら?」

梓「ちょっと、なに敵のチームにアドバイスしてるんですかムギ先輩!?」

澪「いや、もしかしたらかく乱する目的なのかも」

梓「ですかね……」

陽子「とりあえず理由を聞かせてもらおうか」

紬「クロユリって要は、黒い百合ってことでしょう?それってつまり、決して敵わない恋……けれどその恋に焦がれて最後は闇に落ちていく、そういうことを表してると思うのよ」

陽子「うん?いや、ユリ科の植物だけど黒っぽい色をしてるとかそういうことじゃ……」

紬「だけどある意味、それってすごく一途な思いがあるからこそだと思うの。誇り高くて、とっても気高い。目指す先は高嶺の花。花言葉にもぴったりじゃない?」

綾「うんうん、すごくよく分かるわ」

陽子「共感してる人もいるけど、私はあんまりピンと来ないなー」

綾「もう、陽子のバカ!!」

陽子「えっ、なんで私怒られたの?」

紬「綾ちゃん」(綾の手を握る

綾「えっ!?」

紬「応援してるわ」ニッコリ

綾「えっ、ちょっ、そそそそんなんじゃないわ///」

紬「ふふっ。あなたももう少し素直になれたら、きっと今の状況を変えられるのに」

綾「私だって……なれるものならなりたいわ……」

紬「頑張ってね」

陽子「二人にしか分からない会話が展開されていく……」

シノ「陽子ちゃん……」

アリス「ヨーコ、それはちょっと……」

カレン「ヨーコはやっぱりヨーコデス」

律「この分じゃ、もうしばらくかかりそうだな」

梓「綾さん、ドンマイです」

澪「心を折らずにね」

陽子「あれ、もしかして分かってないの私だけ!?」キョロキョロ

陽子「なんでだよぉおおおおお」ガーン

カレン「ニブチンなヨーコはともかく、そろそろ正解を出しまショー!」

アリス「どうしよう、ぜんぜん見当がつかないよー!」

シノ「安心して下さい。こういう時のために、私、秘密道具を用意してきました」

アリス「そうなの!?さすがシノだよ~!」パァ

綾「なにが出てくるのかは大体予想できるけど……」

シノ「じゃん!柄が六角柱になった鉛筆です!」

綾「やっぱり……」

陽子「まあでも、こうなったら使うしかないよな」

カレン「私もよくお世話になってマス!」

シノ「ほら、予め1~6の数字を各面に書き込んでおきましたよ」

律「ちょっと年季入ってるし、普段から使ってるんだろうなー」

唯「私も持ってるよ、ほら!」

梓「なんでそんなに誇らしげなんですか……」

シノ「この鉛筆を転がして、1か4だったらシオガマギク、2か5だったらクロユリ、3か6だったらコマクサにしましょう。じゃあ、行きます!」

アリス「鉛筆さん、お願い!」

コロコロコロコロ、コロリ

シノ「出ました!」

陽子「どの目?」

カレン「どれどれ?Oh, five! 5デース!」

綾「と、いうことは?」

シノ「クロユリですね」

紬「やっぱりクロユリなのね!」

アリス「じゃあ、私たちの答えは、せーのっ」

陽子/カレン/綾/アリス/シノ「「Cのクロユリです!」」

♪ブブー

シノ「あれ?」

カレン「Oh, Noooooo!」

陽子「あちゃー、いきなり外れかー」

紬「残念……」シュン

澪「ムギまで落ち込んでどうする」

アリス「あっ、正解を書いた紙が来ました。読んでみるね」

シノ「お願いします」

アリス「正解はDのコマクサです。7月から8月にかけて、うす紅色の花を咲かせる植物で、高さは5センチほどと背の低い植物です。ですが、その見た目からは想像できないほど根を長く張る特徴があり、その長さは50~100センチにもなります。日本では、知床半島や白馬、御嶽山などに群生しているほか、木曽駒ケ岳では人の手によって植えられたコマクサが生息しています」

陽子「そうなんだー、一度見てみたいな」

シノ「難しい問題でしたね」

綾「引いた問題が悪かったわね。次はもっと簡単なのが引けるといいけど……」

陽子「さて。じゃあ今度はゲストチームの番。じゃあ、箱から問題を引いてもらいましょう」

梓「誰が引きます?」

唯「私引くー!」

澪「即答!?」

律「じゃあ唯、頼んだ。簡単なの引くんだぞ!」

唯「任せて!」フンス

梓「その自信はどこから来るんでしょう……」

唯「えいやっ」

紬「今度はどんな百合の花が出てくるのかしら~?」

律「百合の花が出てくるのは前提かよ!」

唯「あっ、うわ、これ難しいよぉ……」

律「マジかよ……」

澪「やってしまったか……、とりあえず読んでみて?」

唯「なぞモザネーム『玉乗りが得意なテニス部員』さんからいただきました。アリスちゃん、カレンちゃん、それから忍ちゃんにその陽子ちゃんに綾ちゃん、そしてゲストの皆さん、こんにちは。こんにちはー」

陽子「なんか知人のにおいがプンプンするけど」

綾「アリスとカレンの名前を最初にしたのも多分偶然じゃないわね」

唯「イギリス生まれのキンパツ少女二人がパーソナリティというステキすぎる番組が始まるということで、これは何かメールしないと!って思って、いろいろ教科書とかあさって頑張ってクイズを作ってみました」

シノ「とってもキンパツ好きの方なんですね。この方とはお友達になれそうです」

陽子「きっともう既になってるよ」

唯「ところで、アリスさんは日本がとってもお好きですよね?」

アリス「すごい!『玉乗りが得意なテニス部員』さんはどこでそれを知ったの?」

唯「ですので、日本史からの問題を作ってみました。問題です。比叡山といえば延暦寺、では、高野山といえば何寺?」

アリス「うわあああああん、その問題だったら私分かったのにー!」

唯「そうなの?さすが日本好きだね、私ぜんぜん分かんないよ~」

梓「唯先輩、これが分からないのはさすがにどうかと思います」

唯「あずにゃんも分かるの!?さすがあずにゃん!」

澪「いや、これは誰でも分かると思うぞ」

カレン「え?ケッコー難しいと思うデスケド」

紬「イギリス生まれだったら知らなくても当たり前かも知れないわね」

シノ「」

陽子「」

綾「あれ?二人ともどうしたの?」

陽子「ワタシ、イギリス、ウマレ、アル」

シノ「ミギニ、オナジ、アル」

綾「二人とも……」

律「バカと頭いい組で答えがはっきり分かれたなー。ちなみに私はバカ組~」

梓「胸張って言うようなことじゃありませんよ……」

シノ、陽子、(カレン)、唯、律 ←バカ
------------------------------------
アリス、綾、澪、紬、梓 ←頭いい

梓「とにかく、ここはちゃちゃっと行きましょう」

澪「正解はこれで間違いないよな?」

梓「はい」

紬「そうね。唯ちゃん、律ちゃん、分かった?」

唯「イエス、サー!」

律「オッケー!」

梓「じゃあ正解を言いましょう。せーのっ」

律/澪/唯/紬/梓「「金剛峰寺!」」

♪ピンポンピンポン

唯「やったー!正解だよ正解!」

澪「まあこれは余裕だろ」

シノ「そんなっ、ゲストチームのリードを許してしまうなんて……」

陽子「気を取り直して次次!じゃあ、今度は綾が引いて?」

綾「えっ?私、そんなにクジ運良くないわ」

カレン「ダイジョーブ!地獄に落ちるときはみんな一緒デス」

綾「ぜんぜん大丈夫じゃないじゃない……もう、こうなったらもうどうにでなれ!えいっ!」

陽子「……どう、簡単な問題?」

綾「どうかしら……とりあえず読んでみるわ」

綾「ラジオネーム『青ブルマ』さんからいただきました。ありがとうございます」

綾「初めまして、パーソナリティの皆さん、ゲストの皆さん。青ブルマと申します。不束者ながら、一つメールを送らせていただきます。私の住む町には、とても素敵な喫茶店があります。かつては、そこのマスターにもとてもよくお世話になりました。ああ、またマスターに会いたいものです。みなさんには、もう一度会いたいと思う人はいらっしゃるのでしょうか?」

綾「うーん、どうかしら……」

陽子「ってふつおたかよ!」

カレン「そーデスネー。イギリスに住んでた頃の友達にはまた会いたいって思うことありマス」

シノ「私はいつもアリスに会いたいと思ってますよ」

アリス「すごい、私もだよー!二人とも同じこと考えてるなんて、運命だね!」

陽子「ちょっと待て。これそういうコーナーじゃないから」

カレン「えー、もっとイギリスにいる友達の話したいデス」

シノ「私とシノの深い友情の話もたっぷりしておきたいです」

紬「その話は私も興味あるわ~」

律「案の定ムギが食いついた!」

陽子「ストーップ。分かった分かった。そういう話はあとで聞いてやるから。この番組はクイズ番組だからクイズやらないと。じゃあ、次のお便りに行くよ」

綾「待って、まだ続きがあるわ。……閑話休題、その喫茶店はとても香り高いコーヒーを提供しているのですが、コーヒーの中でも最も有名な銘柄といえばやはりブルーマウンテンですよね。ブルーマウンテンはジャマイカにある山で、標高は2256メートルあり、ジャマイカで最も高い山です。東京港区の地名のことではなかったんですね」

綾「そこで問題です。次に上げる日本の山の中で、ブルーマウンテン峰の標高と最も標高が近い山はどれでしょう?」

陽子「良かったぁ。ちゃんと問題書いてあった。いやー、さっきはびっくりしたよ。みんなも、きちんと番組の趣旨に合うお手紙を送ってくること!で、問題なんだっけ?」

綾「次に上げる日本の山の中で、ブルーマウンテン峰の標高と最も標高が近い山はどれでしょう?」

綾「A. 飛騨山脈の有明山(長野県)、B. 出羽山地の鳥海山(秋田県、山形県)、C. 浅間山(群馬県、長野県)、D. 阿蘇山(熊本県)」

綾「こんなの分かるわけないわ……」

陽子「なんで私らには難しい問題ばっかり当たるんだよー」

綾「だから言ったでしょ!?私はクジ運が無いって」

アリス「大丈夫だよ。私だって似たようなものだし」

綾「いっそクジ運が悪い者同士でデュエットを組みましょう?」

アリス「いいね!ユニット名はどうしようか?」

綾「そうね……うーん」

陽子「そんなことより問題の答え考えろよ!」

アリス「そ、そうだった。つい……」

シノ「ブルーマウンテンの標高は2256メートル。ということは、2300メートルくらいの山を選べばいいんですよね?」

カレン「どの山がどれくらいの高さなのか見当つかないデス」

陽子「まあでも阿蘇山はないな。阿蘇はその昔富士山よりも標高が高かったけど、噴火で山が半分くらい吹き飛んだって聞いたことあるよ」

アリス「それでカルデラが出来たんだよね。標高は1000メートル台だった気がするよ」

シノ「じゃあ阿蘇山は候補から外せますね」

律「浅間山ってなんか聞いたことある。なんかそういう事件無かったっけ?」

紬「浅間山荘事件?」

律「あーそうそう、そんなんだったような」

綾「連合赤軍が人質と一緒に浅間山荘に立てこもった事件ね」

澪「発砲なんかもあって、死人まで出たんだよな」

陽子「いやー、戦前ってやっぱ怖い時代だったんだなー」

綾「……陽子?」

梓「あっ(察し)」

陽子「あれ、何この空気……私もしかしてやらかした?」

綾「……浅間山荘事件は70年代、れっきとした『戦後』よ」

陽子「うわああああ、ちょっとは知識のあるところ見せようと思ったのにいいいいっ」

律「これが知ったかぶりをした者の末路w」

陽子「笑うな!」

カレン「デスが、これはヒントじゃないデスカ?」

シノ「カレン?何か思いついたのですか?」

カレン「ちょっと思ったデスケド、そんな事件が起きた山ならそんなに高くないと思うデス」

陽子「どうして?」

カレン「だって、犯人はライフルとか、重たい銃火器を持ってたデス。そんな状態で上るのが大変な高い山の上に行くデスカ?」

シノ「なるほど。カレンは頭が良いですね!」

カレン「このくらい序の口デス!」

綾「そっか。そう考えると、浅間山も除外できるのね」

陽子「お手柄だよカレン。これで実質二択だし、もう正解したようなものだな!」

アリス「二択だから半分の確率で外れるんだけど……」

澪「ちょっと律、お前の言った一言が相手にヒントを与えちゃったじゃないか」

律「しまったー、てへっ☆」

シノ「あとは二つの選択肢のどっちを選ぶかですね」

カレン「コレを使うデス」

陽子「おっ、100円玉かー」

綾「また確率に頼るの!?」

カレン「このコインを投げて表が出たら有明山、裏が出たら鳥海山にしまショー。じゃあ行きマス!」

チャリン

カレン「ほいっ。あ、裏デスネ」

綾「待って。コインは絵柄が書いてある方が表よ」

カレン「そっか、じゃあ表デス!」

陽子「決まったな。じゃあ答えるよ。せーの」

陽子/カレン/綾/アリス/シノ「「Aの有明山です!」」

♪ピンポンピンポン

陽子/カレン/綾/アリス/シノ「「やったー!!!」」

陽子「よし!これで同点!」

律「なに!?くそっ、追いつかれた」

綾「あ、今解説の原稿が届いたわ。えっと……正解はAの有明山、標高は2268メートルで、ブルーマウンテン峰より12メートル高いです。Bの鳥海山は2236メートルで、逆にブルーマウンテンより20メートル低くなっています。Cの浅間山は2568メートル、Dの阿蘇山は1592メートルです」

カレン「あれ、浅間山が一番高かったデス」

シノ「結果オーライですよ。内容が合っていなかったとはいえ、カレンの推理がなければここまで絞り込めなかったんですから」

紬「次は私たちの番ね」

梓「この問題を取れれば結構有利ですよ」

澪「うぅ、緊張してきた……」

唯「だいじょぶだいじょぶ。追いつかれてもまた正解するだけだよ~」

紬「おお、なんかカッコいいわ!」

陽子「じゃあ問題引いて?」

律「よっし!じゃあ私引くー」

梓「簡単な問題をお願いしますね」

律「任せろ!……よし、これだな」

澪「ど、どんな感じだ?」

律「うむ……」

梓「難しいんでしょうか……」

唯「読んでみて?はやくはやく~」

律「なぞモザネーム『データベースは結論を出せない』さんからいただきました。ありがとー。パーソナリティの皆さん、ゲストの皆さんはじめまして。僕の住む神山市は古い町並みが有名で、また同じ県内には日本でも指折りの温泉地があることもあって毎年多くの観光客が訪れます。ですが、僕が思う神山の最大の魅力は、槍ヶ岳や穂高岳といった3000メートル級の山々が連なる景色を望むことが出来ることだと思っています。富士山のような独立峰はとても立派で魅力的ですが、脈々と連なる山々というのも違った趣があります。みなさんもぜひ足を運んでみてほしいと思います」

唯「いいね~。温泉でゆっくりしたいな~」

アリス「古い町並み?それって京都みたいな感じかな。すっごく興味があるよ~」

梓「行ってみたいですね」

律「そこで問題です。槍ヶ岳や穂高岳はいわゆる北アルプスに属する山になります。北アルプスは、中央アルプス、南アルプスと合わせ日本アルプスと呼ばれていますが、では、それぞれ何という山脈のことでしょうか?中学校で習う内容ですが、意外と忘れがちかと思って問題にしてみました。もしかしたら皆さんには簡単すぎるかもしれませんが、ひとつ考えてみてください」

律「ということで。あー、なんか教科書に載ってたような載ってなかったような……」

綾「どれがどれだかすぐごっちゃになっちゃうのよね」

紬「まず、日本アルプスってどの山脈のことだったかしら?確か飛騨山脈は入ってたと思うんだけど……」

梓「あと赤石山脈ですね」

唯「あ、レッドスター☆!」

梓「なんですかそれ?」

唯「へへん。ちょっと英語にしてみただけ~」

澪「それだったらレッドロックだろ」

唯「……あれぇ?」

律「フライング~弾け飛ぶ~♪」

梓「飛騨のことですか?後半訳せてないじゃないですか」

律「訳が間違ってる唯よりは上だーい!」

澪「まあ間違ってるんだけどな。飛『騨』と『弾』けるは違うし」

唯「ぷぷぷ~。律ちゃんおバカさんだ~」

律「お前には言われたくねえ!」

陽子「あー、英語力が無い人ほど無駄に知ってる単語に変換したがるんだよなー」

澪「分かる分かる」

紬「私も中学生のときよくやったわ~。例えば、UNOのことアンディファインド・ニュークリア・オブジェクトって言ってみたりとか!」

梓「Undefined Nuclear Object、未確認核物質……完全に子どもが遊んでいいものじゃなくなってますよそれ!?」

紬「そんな特別なものを扱ってる私ってカッコいい、みたいな!」

律「完全に中二病じゃねーか!」

綾「私もあったわ。陽子のことシャイニー・エンジェルって」

陽子「えっ、私!?」

カレン「太陽のように光り輝く天使……ヨーコのことそんな風に感じてたデスネ。さすがアヤヤ!」

陽子「そうなの?なんかうれしいなー!」

綾「ちっ、違くて!そういうんじゃないんだからぁ///」

紬「顔真っ赤よ~。やっぱり綾ちゃんって乙女で可愛いわ♪」

綾「うわあああああん。今の忘れて!」

シノ「私もアリスのことを英語で表現してみますね。ハロー↑、ハロー↓!!」

アリス「えっ、どういうこと!?」

陽子「この子はハロー以外の単語を知らないんだ」

アリス「シノ……ちゃんと英語の勉強しよう?そうじゃないと通訳者になれないよ」

シノ「うぅ、頭が……」

澪「おーい。スタッフさんが、いい加減問題解けってカンペ出してるけど」

律「あっ、そうだったそうだった。飛騨山脈、赤石山脈。で、あと一つは何だ?」

梓「えっと、なんでしたっけ」

紬「私もちょっと思い出せないんだけど……」

唯「アルプス……アルプス……、あっ!」

律「唯、なにか思いついたのか!?」

唯「うん!ぜったいこれだよ、ハイジ!」

一同「「ズコー!!!」」

唯「あれ?だってアルプスの少女ハイジって……実はハイジが山脈の名前だったりとか」

澪「唯……ハイジは人名だし、そのアルプスは日本アルプスのことじゃないんだ」

唯「えっ、日本アルプスとアルプス山脈って違うの!?」ガーン

梓「そこ驚くところじゃないですよ……」

律「にしても、誰も残りのもう一つが何かを知らないんじゃどうしようもないなー。梓、何か知ってる山脈ない?」

梓「奥羽山脈?」

律「じゃあそれでいいや」

梓「いや絶対間違ってますよ!」

律「でも思いつかない以上どうしようもないしなぁ」

澪「奥羽山脈は東北地方だよな」

紬「つまり北アルプスってことね」

梓「奥羽山脈が日本アルプスの一つって前提で話が進んでる……」

律「じゃあ残りの二つがどっちがどっちかってことだけど……」

唯「赤石山脈は南アルプスじゃないかな?赤ってあったかそうだから南かな~って」

律「適当だなぁ」

梓「今更だと思いますけど……」

紬「じゃあ残った飛騨山脈が中央アルプスね。じゃあせーので回答しましょう?せーのっ」

律/澪/唯/紬/梓「「北アルプスが奥羽山脈、中央アルプスが飛騨山脈、南アルプスが赤石山脈です!」」

♪ブブー

律「マジかー!」

梓「まあ分かってましたけどね」

紬「解説の紙よ」

律「読んでみるか。なになに?日本アルプスの名称は、飛騨山脈を調査したイギリス人鉱山技師であるウィリアム・ゴーランドが、ヨーロッパのアルプス山脈に因んでつけた名前で、のちにイギリスの宣教師であるウォルター・ウェストンによって紹介され、名前が知られるようになりました。このことから、彼は『日本アルプスの父』と呼ばれています。日本アルプスを北、中央、南に区別したのは登山家の小島烏水で、飛騨山脈を北アルプス、木曽山脈を中央アルプス、赤石山脈を南アルプスとしました」

澪「あー、木曽山脈だったかぁ」

梓「言われてみれば思い出すんですけど……」

陽子「これで両者1問ずつ。次の問題で勝敗が決まるね」

アリス「あっ、時間の都合で次の問題は別ルールでやるみたいだよ」

陽子「あれ?もうこんなに時間が経ってたのかー」

澪「けっこう雑談もしたから、意外と尺が取られたみたいだな」

アリス「最後の問題は、両チームが同時に回答します。また、チームで相談して一つの答えを出すのではなく、一人一人がフリップに答えを書き、より正解者の多いチームが勝ちとします」

梓「なるほど。単純に知識がある人が多いチームの勝ちってことですね」

陽子「確か、バカと頭いい組の配分は……」

シノ、陽子、(カレン)、唯、律 ←バカ
------------------------------------
アリス、綾、澪、紬、梓 ←頭いい

陽子「うちらの方が不利じゃねえか!」

律「この勝負もらったー!」

カレン「まだ分からないデス。なぜなら、ダークホース、カレンが火を噴くときが来たからデス!」

綾「確かにカレン次第ってところはあるわね」

アリス「カレン、頑張って!」

カレン「任せるデス!」

陽子「じゃあ最後の問題は私が引くよ、ほいっと」

アリス「ドキドキ」

梓「緊張します……」

陽子「なぞモザネーム『わたしとことりとほのまげ』さんからいただきました。あっ、さっきもこの人からのお便り読んだね。たくさん送って来てくれてありがとー」

陽子「パーソナリティの皆さん、そしてゲストの皆さん、はじめまして。いや、さっきぶりだけど。私は山登りを趣味としているのですが、一部の山にはケーブルカーなるものが存在しています。山登りは、麓から頂上まで自分の足で登りきってこそ醍醐味が味わえるというのに、こんな軟弱な乗り物があることについて私は常々反感を抱かざるを得ません」

唯「えー、楽に登れる方がいいよ~」

梓「唯先輩はそうでしょうね。まったく、ぐうたらなんですから」

アリス「私は良いと思うけどなぁ、ケーブルカー。自分の足で登った方が達成感はあるかも知れないけど、山登りの楽しみ方は他にもあると思うし」

綾「さっき出てきた高山植物なんかを眺めてもいいし、高いところから景色を見渡すっていうのもあるわね」

澪「でも、自分の足で登りきる人はカッコいいよな」

紬「そういう人は足腰が強いから、お姫様抱っことかも軽々とやってくれそう♪」

澪「おお……」

紬「想像してうっとりした?」

澪「なっ、そんなわけないだろ!///」

カレン「ミオも結構照れ屋さんネー。アヤヤと照れ屋コンビでユニットを組むといいデス!」

綾「私は照れたりしないわ!」

澪「私だって照れないぞ!」

律「うーん、ソウダネー」

カレン「ソノトーリネー」

澪「その生暖かい視線やめろ!」

綾「と、とにかく私は照れ屋なんかじゃないんだから!それに、もうアリスとクジ運が悪いユニットを組んだし」

アリス「たとえ福袋の中身がくだらなくても、どんなにおみくじの結果が悪くても、二人一緒ならきっと乗り越えられるよ!」

梓「あの……早く問題を読めとのカンペが……」

陽子「おっとまずいまずい。ついつい雑談に走っちゃうなー。えっと、どこまで読んだんだっけ?うーんと……」

陽子「そんな軟弱な乗り物に関する問題です。日本のケーブルカーのなかで、最も急な勾配のあるケーブルカーは次のうちどれでしょう?」

陽子「A. 高尾登山ケーブル、B. 箱根登山ケーブルカー、C. 黒部ケーブルカー、D. 高野山ケーブル」

陽子「といただきました。にしてもぜんぜん分からん……。全体的に問題難しすぎだろ!」

アリス「今回の問題は相談もできないもんね」

律「自分を信じるしかないな」

唯「余裕だよ!だって私にはこれがあるからね」←鉛筆

シノ「私も、これを使えば怖いものはありません!」←鉛筆

綾「二人とも、その自信はどこから湧いてくるのよ……」

紬「みんなー、ヒントがあるそうよ。スタッフさんが、このままだとあまりに難しいからって用意してくれたみたい」

陽子「どれどれ?あー、どうも東京から日帰りできる距離にあるらしいよ」

澪「なるほど。だいぶ絞れたな」

カレン「これで私のコイントスが使えるようになったデス!」

シノ「待ってください。さっきのヒントでみんな答えを絞れたんですか?」

綾「そりゃそうよ」

梓「とっても大きなヒントでしたよ」

シノ「そ、そんな……もしかして、分かってないの私だけですか?」

陽子「残念ながら」

シノ「そんなぁ……そ、そうでした!律さんは?どうですか?絞れなかったですよね!?」

律「いや、さすがの私でも2択までは絞れた」

シノ「うあああああああ。そ、そうでした。唯さんはどうですか?お願いします!唯さんが最後の砦なんです!」

唯「いや~、どうかなぁ~」ニヤニヤ

シノ「なんですかその意味深な笑いは!?はっきりと言って下さい!さっきのヒントじゃ答えを絞れなかったって!それで私を安心させてください!」

陽子「シノ、必死すぎだろ」

シノ「だってぇ……」

♪カランカランカラン

陽子「おっ、もう回答しなきゃいけないって。じゃあみんな手元のフリップに答え書いてー」

綾「あー、迷うわ……」

紬「二つに一つね……」

澪「なんとなくこっちな気がするなー……」

カレン「コインの結果が出たデス!」

唯「鉛筆ころころ~」

シノ「私も鉛筆を……あっ」

コロリ

シノ「床に落ちてしまいました……もうダメです、縁起が悪すぎます」

紬「みんな書けた?」

陽子「そうだね。じゃあ一斉に、オープン!じゃあ私から答えを読み上げるよー」

陽子「私の答えはB. 箱根登山ケーブルカー!」

綾「私も同じよ」

シノ「鉛筆を信じて……D. 高野山ケーブルです!」

綾「えっ」

陽子「あー……」

シノ「うわあああああん。もうダメです」シュン

カレン「私はAの高尾山ケーブルを選びマシタ!」

アリス「私はBだよ」

陽子「じゃあゲストチームの方はどうだ?」

唯「私の鉛筆が教えてくれたんだ。答えは……Aの高尾山ケーブル!」

梓「私はBにしました」

澪「やっぱりBが多いな。私もBだ」

律「私はA!」

紬「Bだと思うわ」

陽子「それでは全員の回答が出そろったところで、答え合わせをしてみましょう。今スタッフさんの方から解説の紙が来たんで読みまーす」

陽子「正解はAの高尾山ケーブルです。最大勾配は60.8パーセントにも及び、鉄道事業法による鋼索鉄道としては最も急な勾配を持つことになります。一方、高低差は選択肢の中ではCが最も大きく、373メートルになります。いずれのケーブルカーも、高低差はせいぜい数百メートルです。たったそれだけの高さなのになぜ自分の足で歩かないのか、本当に疑問としか言いようがありません」

陽子「と、いうことは?パーソナリティチームは正解者がカレン1人」

律「よっしゃー!ゲストチームは私と唯が正解だぜ!」

綾「そんな……私たちの負け?」

シノ「うわあああんごめんなさあああい」

アリス「大丈夫、シノのせいじゃないよ」

梓「罰ゲームはパーソナリティのみなさんですね」

陽子「あー、幸先の悪いスタートになっちゃったなー。で、これがその『センブリ茶』ね」

シノ「うぅ、苦いの嫌ですよぉ……」

綾「せめて健康には良いとかそういうご利益があればいいんだけど……」

アリス「なんとなく体に良さそうではあるよ」

カレン「ポジティブシンキング、デスネ!」

陽子「じゃあせーのっ、で飲むぞ。せーのっ」

シノ「うっ、ゲホゲホゲホ」

カレン「ア゛ア゛ー、これな苦いデスネ」

アリス「うぅっ、まずいよぉ」

綾「ごほっ、ごほっ。健康に良いって言われても辛いわ」

律「その横でウチらはムギが持ってきたお菓子でも食べるかー」

唯「甘くておいしい~」

紬「紅茶もどうぞ~」

シノ「私たちが苦しんでる目の前で、な、なんて残酷な……」

梓「そっちのバナナケーキ取ってください」

澪「マカロンもおいしい」

綾「うぅ、なんて惨めなの……」

♪♪♪(ジングル)
――綾「な、なぞいろモザイク……!」

陽子「あー苦かった。さて、そろそろ番組を閉めますか」

カレン「オッケー。ここ読めばいいデスネ?」

陽子「お願い」

カレン「番組ではみなさんからのクイズ、たくさんお待ちしてマス。ホームページの番組投稿フォームからドシドシ送るデス!」

綾「次回のテーマは番組投稿フォームに載っていますのでそちらをご覧くださいね」

カレン「いやー、初回だったデスけど、ゲストの皆さんともにぎやかにやれて楽しかったデス!」

律「いやー、こっちも楽しかったよ」

紬「初回のゲストに呼ばれてホントに良かったわ」

梓「初回なので、ゲストでありながらパーソナリティの皆さんと一緒に番組を作ってる感じがあって楽しめました」

唯「また来たいね~」

陽子「そう思ってもらえたなら良かったよー」

シノ「今日は本当に来てくれてありがとうございました」

澪「こっちこそ、呼んでくれて本当にありがとう」

カレン「というわけで、放課後ティータイムの皆さんデシター!次回のゲストは誰になるか分からないデスが、楽しみにしてて下サイ!」

陽子「それでは次回もまたお会いしましょう」

全員「「バイバーイ!」」
第2回に続く

第1回、最後までお読みいただきありがとうございます。
次回はまりん氏の執筆回となります。私もどのようなものになるのか知らないので楽しみにしています。
みなさまもお楽しみに。では!

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