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リレーss置き場

共同ssをかくブログです。

ラジオ『なぞいろモザイク』第4回!(ゲスト:中島敦、太宰治、国木田独歩(武装探偵社))

ラジオ『なぞいろモザイク』第4回!(ゲスト:中島敦、太宰治、国木田独歩(武装探偵社))

陽子「分からないことだらけのこの世界、みんなは今日、いくつの謎を見つけましたかー?」

陽子/カレン/綾/アリス/シノ「「ラジオ『なぞいろモザイク』」」

陽子「パーソナリティの猪熊陽子でーす」

カレン「あの……カレン、デス……九条、カレン……。よろしく、デス///」
「……テヘッ☆」

綾「その感じは何なの?」

カレン「いやー、ちょっと純情なオンナノコっぽくしてみたデス!どうデスカ?グッと来たデス!?」

陽子「いや?最後のテヘッ☆で全部台無しだった」

カレン「Nooooooo!」

シノ「私はすっごくグッと来ましたよ♪もう最高です~☆」

アリス「ちょろいよシノ……」

陽子「金髪ならなんでも良いんだよなシノは」

シノ「金髪は正義!大宮忍です♪」

陽子「さらっと自己紹介差し込んできたな」

綾「そういえばまだ自己紹介終わってなかったのよね。私は小路綾です」

アリス「アリス・カータレットです」

陽子「というわけでこの番組では、毎回ゲストを呼んで私たち5人とクイズで対決しまーす」

綾「ちょっと待って?その前のところは読まなくていいの?」

陽子「えー、毎回読むのもメンドイじゃん。なんかちょっとセンスないし」

作家「」

アリス「ちょっと、それは構成作家さんに失礼だよ~。ほら、あっちで作家さんショック受けてるよ」

陽子「大丈夫でしょ。まぁ、多少はね?」

綾「何が大丈夫なのかしら……もういい。私が読むわ。えっと……『聞こえますか?世界中に溢れる謎たちが私たちに問いかけている声が。この番組は、そんな世界の不思議たちからの問いかけに、私たち5人が力を合わせて答えていくクイズ番組でーす』」

「……」

綾「ちょっと、シーンとしないでよ!?まるで私がスベったみたいじゃない!」

陽子「はい、ではゲストを紹介していきましょう」

綾「無視しないで!?」

♪♪♪(ジングル)
――シノ「なぞいろモザイク!」

陽子「はい、ではゲストに登場していただきましょう。今回は、武装探偵社(文豪ストレイドッグス)の方々に来ていただきました。どうぞー」

太宰治「いやー、登場するのが待ち遠しかったよー。なにせこーんなにボクと心中してくれそうな美少女が沢山いるからね☆ほら、君なんかどう?ボクと心中したそうな顔をしているけど?」

綾「ひゃっ……なんなのっ!?」

太宰「う~ん、ヒジョーに良い反応だねぇ♪」

中島敦「あのー、太宰さん……?」

太宰「小路綾ちゃんって言ったよね~。実に素敵だ。ボクと一緒に素敵な心中をしよう!」

国木田独歩「おい太宰」ゴゴゴゴゴゴ

太宰「……へ?」

国木田「黙って聞いていればまたそうやって他人に迷惑を掛けよって。良いか?我々の音声をこうして公共の電波に乗せて配信するのは、我ら武装探偵社の存在を世に知らしめ、またイメージアップを図るのが目的なわけだ。常日頃から武装探偵社の一員として自覚ある振る舞いをしろと再三言い続けて来たのがまだ分からないのか?」

太宰「堅いなぁキミは。たまにはもっと肩の力を抜くのも大切だと思うけど?」

国木田「やかましい。オレはひたすらこの手帳に書かれた理想に従って行動するのみだ」


 「 理 想 」←国木田が手に持つ手帳


陽子「おお、なんだこれ!?」

カレン「ideal――カッコいい!ナニが書いてあるデス!?」

太宰「あ、忠告しておくけどぉ、君たちは見ない方が良いと思うよっ」

国木田「なんだ?オレの『理想』をバカにしているのか!?」

太宰「うん♪」

国木田「おのれ太宰ー」グリグリグリ

太宰「あっ、ちょっ……ゴメンナサーイ」

綾「『理想』……気になるわ」

シノ「理想ですから、きっと金髪美少女のことがびっしり書かれているのだと思います♪」

国木田「違うな。オレの手帳に書かれた女性の理想像とは」

中島「国木田さん!それ以上は……」

国木田「何か問題でも?」ギロッ

中島「あっ、えっと……」

陽子「まったくー。今回のゲストも相当ヤバそうなんだけど……たまにはまともなゲストにも来てほしいよ(泣)」

シノ「でも、毎回個性的な方々に来ていただいて楽しいですよ」

陽子「まあそれもそうだけどね。それでは、せっかくゲストに来ていただいたということで、3人にいくつか質問をさせていただきたいと思います」

国木田「質問?我々には業務上の機密があり答えられることには限りがある。それでも構わないか?」

陽子「あっ、そんな大した質問じゃないですよ。ほんの世間話みたいな感じですから」

陽子「事前にいくつか用意したんだけど……まずは無難なところでこれ聞いてみよう。皆さん何か趣味はありますか?」

国木田「もちろん『理想』だ。これがオレの全てだ」

太宰「ボクは心中~♪」

中島「ボクは特に何も……」

陽子「この人たちに聞いたのが悪かった」

カレン「あっ、じゃあこの質問聞いてみたいデス。質問はアヤヤが読んでくだサイ!」

綾「私!?えっと……私たちパーソナリティ5人の中でこっ……好みなのは……えっと///」

カレン「どうしたデス?ただ台本読むだけデス」ニヤニヤ

綾「で、でも……」

太宰「おお、頬を赤らめている姿もまた麗しい♪上気した頬が入水した瞬間に一気に冷やされる瞬間を想像したら堪らない!」

陽子「この人特にヤバいな……」ドンビキ

綾「私たちパーソナリティ5人の中で一番好みなのは誰ですか!?」///カァァァァァ

カレン「アヤヤ、トマトみた~い♪」

綾「うっ……///」

太宰「この中で一番心中したいのは誰かって?そりゃあもちろん」

カレン「あなたには聞いてないデス(真顔)」

太宰「そんな冷たいこと言わずに聞いてよ~ん」

カレン「中島さんどうデス?」

中島「えっ、ボク!?ボクはその……うーん……忍さん、かなぁ?黒髪でいかにも日本の大和撫子って感じで……」

陽子「おお、シノかぁ。良かったなシノ!」

シノ「うーん……私、大和撫子っぽいですか?私としてはもっと外国っぽくなりたいのですが……」

中島「いや、君はそのままが良いよ。そう思う……」

シノ「そうですか?ありがとうございます」

カレン「国木田さんはどうデス?」

国木田「俺が理想とする女性は貴様らの中にはいない。それもこの手帳に書いてある。その女性と出会うのは4年後だ、ということもな」

カレン「Oh……ちょっと予想外デシタ……」

国木田「そして手帳に従い、6年後にその女性と結婚する」

綾「どういうことなの……?」

アリス「まだその人には出会ってないんだよね?なのにそんなに細かいところまで……」

陽子「もしかしてこっちの人の方がヤバい……?」

太宰「ま、そういうわけさ♪国木田君の手帳はあまり見ない方が良いものだと分かっただろう?」

綾「なんか納得したわ……」

陽子「これ以上この人たちに質問するのはやめよう……。なにかトンデモないものを引き出してしまいそうだし」

国木田「おかしい……どうして理想に至る完全な計画が記されているこの手帳の価値を誰も理解せんのだ」

陽子「さて、そろそろ番組のルールを説明していきたいと思います」

アリス「この番組では、毎回ゲストを呼んで、私たちパーソナリティのチームとゲストのチームに分かれ、対戦形式でクイズに回答していきます。クイズに正解するとポイントが加算され、番組の最後までで、よりポイントの多かったチームが勝ちです」

シノ「あの……最初から気になっていたのですが、今回私たちは5人いるのにゲストの方々は3人しかいませんけど良いのでしょうか?」

太宰「あっ、それはねー、ボクらこんなだけど一応文豪なワケよ」

中島「あれ、武装探偵だったんじゃ……」

太宰「細かいことは気にしなーいの。そういう訳で、ボクらは博識だからさ♪」

国木田「つまり、貴様らのような学生風情が5人集まったところで我々の敵ではないということだ」

シノ「そういうことですか……。よく分かりませんが、みなさんクイズがお得意なんですか?」

国木田「そういうことだ」

アリス「強い人たちなんだ。私たちも頑張らないとね!」

忍「はい!ぜったい勝ちましょう?」

中島「勝ったら何か景品のようなものがあるのでしょうか?」

太宰「そうなの?だったら、ボクらが勝ったら誰か一人と心中できるってのが良いなぁ♪」

陽子「そんなわけないでしょうが!残念ながら、勝っても景品はありません」

太宰「えー、いけずぅ~」

陽子「ですが、負けたチームには罰ゲームが待っています」

中島「罰ゲーム……それはどんなものなのですか?」

陽子「私たちも実は知らないんだよね。スタッフが裏で準備してるから、番組の最後になったら分かるけど」

中島「なんだか嫌な予感がします……」

太宰「心配するでないよ中島君。ボクらが負けるはずがない」

国木田「悔しいが太宰の言うとおりだ。なぜなら、オレの手帳にこう書いてあるからだ。『我々の華麗なる活躍をラジオを通して全世界に発信することで、武装探偵社の実力を世に知らしめる』」

カレン「ちょっと意味分からないデス」

国木田「なんだとっ!?」クワッ

陽子「なんか勝てそうな気がしてきたな」

綾「私もよ」

♪♪♪(ジングル)
――陽子「な・ぞ・い・ろ・モザイクだぞ☆」

陽子「『リスナー出題相談クイズ!』」

シノ「毎回テーマを決めて、そのテーマに関するクイズをリスナーの皆さんから送ってもらい、私たちが回答していきます」

アリス「今回のテーマは『音楽』です」

国木田「音楽?知ったことか。そんなもの大衆の娯楽に過ぎん」

綾「穿った見方し過ぎじゃないかしら……」

カレン「みんなは好きな音楽とかあるデース?」

陽子「そうだなー。ポップスとかはよく聞くけど。アイドルソングとかは元気が出て良いよね」

忍「例えばどんなのですか?」

陽子「モーニング娘。」

綾「ずいぶんとまた懐かしいのを……」

陽子「いやいや。確かに流行は過ぎた感じがするけど、今も脈々と続いてるんだよ」

アリス「松田聖子さんとか山口百恵さんは?」

陽子「さすがにそんなに古いのは聞かないなー」

アリス「えー。いい日旅立ちとかいいと思うんだけど」

綾「ジャニーズとかはどうなの?」

陽子「ジャニーズだとやっぱりSMAPかな。関ジャニ∞も好きだけど。錦戸君とか」

太宰「あれはなんで”無限大”の記号を入れたんだろうねぇ~?あれで”エイト”と読むなんてボクはぜったい認めない!」

陽子「そんなの考えたこともなかったなー」

太宰「無限大なんだから関ジャニ”インフィニット”じゃない?そっちの方がカッコいいし。おお、ボク天才!」

綾「いや、それだと長すぎないかしら」

カレン「アリスはどんなの聴くデス?」

アリス「私は雅楽をよく聴くかな。お琴もいいけど、琵琶の音がすっごく癒されるんだよ~」

陽子「おう……なんというか、アリスらしいなぁ」

カレン「ビワ?食べられるデス?」

綾「そっちの琵琶じゃないのよ。ギターみたいな形をした弦楽器ね」

カレン「へー。そんなモノがあるデスネ」

アリス「琵琶というと、やっぱり琵琶法師が有名なんじゃないかな」

陽子「なんだっけそれ」

綾「確か、平家物語を語り継いだ人よね」

アリス「そうそう。『祇園精舎の鐘の声。諸行無常の響きあり』う~ん、やっぱり素敵だな~」ウットリ

シノ「へー。初めて聞きました」

綾「それはさすがにまずいでしょ」

陽子「シノはどうなんだ?」

シノ「私ですか?最近はTrysailというのにハマっていますよ」

陽子「なんだそれ。洋楽?」

シノ「いえ、海外の音楽はあまり聴きません」

陽子「聴かないんかい!」

シノ「なぜか英語が暗号に聞こえるんです」

陽子「あっ……(察し)」

綾「その、Trysailというのはどんな人なの?」

シノ「声優さん3人で組んでいるユニットです。みんなすっごく可愛いんですよ!」

陽子「へー、最近は声優さんも歌うんだな」

シノ「そうですね。最近ではめずらしくないと思います。StylipSとかSphereとか」

綾「ユニット単位じゃなく、個人単位で歌っている人も多いらしいわね」

シノ「有名になるとアーティストデビューすることが多いみたいです」

カレン「へー。歌も歌えるなんてすごいデス」

陽子「綾はどんな曲聴くんだ?」

太宰「それはボクも気になるよ~。なになに?鎮魂歌?レクイエム!?」

綾「私は普通よ。いきものがかりとか、サザンとか」

太宰「えー、なんかこうもっと、無気力と言うか、悟りの境地っていうか、そういうの聴こうよ~」

綾「意味が分からないわ……」

カレン「サザンは私も聞いたことありマス。ラララ~ラララ ラララ~♪デスヨネ♪」

陽子「カラオケとかで歌うと盛り上がるんだよねー」

シノ「皆さんはカラオケの十八番とかってあるんですか?」

国木田「君が代」

シノ「あっ……そういう……」

太宰「あー、でも自治体歌とかは案外良いよねぇ~。ああ~我が戸田市~、故郷よ~♪」

陽子「なんだそれ?」

太宰「有名な戸田市歌だよ。カラオケに入ってないのは残念だけど☆」

中島「でしょうね……というか太宰さんは普段そんな曲ばっかり聞いてるんですか?」

太宰「いや?むしろ基本ももクロ☆」

中島「あー、やっぱり……」

太宰「やっぱりってなんだよぉー?」

中島「いえ、なんとなくそう思っただけですけど……」

シノ「ボーカロイドなんか良いですよ。千本桜とかは盛り上がります」

アリス「うーん、そっちはあんまり分からないかなぁ」

陽子「まあ人それぞれ好きな音楽はいろいろあるよね。というわけで、そろそろクイズに入ろっか」

綾「そういえば、まだ一問もやってなかったわね」

陽子「それじゃあまずは私たちのチームからやってみよう。カレン、この箱から問題引いて?」

カレン「リョーカイ!うーんっと、じゃあコレ!」

カレン「なぞモザネーム『コ○ト電工』さんからいただきました。ありがとゴジャイマース!」

カレン「みなさん、青になると音がなる歩行者用信号機を見かけたことがあるかと思います。私どももそれらの製品の製造を行っており、全国にある多くの交差点でご採用いただいております。日頃のご愛顧ありがとうございます」

カレン「どうもデース♪」

国木田「なんだ。このラジオにはこんな宣伝まがいの手紙が送られてくるのか?」

綾「いえ、こういうのは今回が初めてですけど……」

国木田「そうか。ならこの際だから言っておく!ここはコマーシャルの場ではない。宣伝をしたいならしかるべき広告料を支払うのが筋というものだろう。つまり、こういう手紙を送るのはあまりに非常識だということだ。リスナーの者どもは、もっと節度をもって手紙を送るようにしていただきたい」

陽子「いや、ちょっと斜め上だけど面白いし良いんじゃない?」

アリス「『日頃のご愛顧ありがとうございます』なんて言葉このラジオで聞けると思わなかったよ~」

国木田「まったく、貴様らは何も分かってないな。このような道から外れた行為は戒めの対象以外の何物でもない」

陽子「なんだそれ?大げさでしょ」

国木田「まったく呆れたものだ。せっかく人が親切で言ってやっているというのに」

中島「まあまあ国木田さん。パーソナリティのみなさんが良いと言っているんですし、あんまり細かいことは言わなくても……」

国木田「ふん。まあ貴様らがそれでいいなら一向に構わん。ただ、世間には秩序というものがあるということを常日頃忘れないようにしてもらいたいところだな」

陽子「気難しいなぁこの人」

カレン「続き読みマス。さて、交差点で鳴る音楽には主に『とおりゃんせ』と『故郷の空』が使われていますが、一部の都道府県では限定の曲が使われているところがあります。では問題です。青森県限定で使われている曲は次のうちどれでしょう?」

カレン「A.お馬の親子、B.クシコス・ポスト、C.乙女の祈り、D.弘前音頭」

綾「クシコス・ポストって、運動会でよく流れる曲よね?徒競走とか」

陽子「あー、あれかー。タタ↓タ、タタ↓タ、タタタ↓タタ↑ってやつ」

シノ「もしそれが流れてきたら『急いで交差点を渡らなきゃ』って気持ちになりそうですね」

陽子「なるほどー。歩行者をだらだら歩かないようにさせるって目的ならアリかもな」

綾「でも、そんなに歩行者をせかしたら周りから車が来てても気づかないで慌てて渡っちゃうじゃないかしら?」

カレン「一理あるデスネー。ちょっと危ないと思うデス」

アリス「うーん。青森県の人ってすごくゆったりしてそうな感じがするし、急がせるくらいがちょうど良いのかも知れないよ?」

陽子「そういう見方もあるかぁ。なんかこれっぽくない?」

シノ「私もそんな気がします。Dの『こうぜん』音頭ってのはどうでしょうか?」

太宰「ちょっとキミ~、もう一回行ってみて?」

シノ「『こうぜん』音頭?」

太宰「もう一回」

シノ「……『こうぜん』音頭」

太宰「あはははははっ。ざーんねん♪だいだい不正解☆実はそれね『ひろさき』って読むの。青森県の地名の一つだよ。いやぁ~、恥ずかしいねぇ~。間違えた答えを三回も言うなんて♪」

シノ「えっ?えっと……」///

太宰「良い、実に良いよ~☆顔真っ赤~。まるでリンゴみたいだねぇ、青森県産の♪」

シノ「そんなぁ……誰か私を穴に埋めてください……」プシュ~

綾「やっぱりシノはもっと勉強しなきゃダメなのよ」

中島「かわいそう。弘前の読み方なんてボクでも知ってるのに……」

国木田「武装探偵社の一員なら当たり前だ。そんなことで自慢する貴様も十分恥ずかしいからな」

中島「別に自慢してはいないですけど……」

陽子「まあ読み方はともかく、この弘前音頭は青森のご当地ソングなんだろうけど、ちょっと引っかけっぽくない?」

綾「そうね。これ見よがしな感じがするわ」

カレン「きっとコレは正解じゃないデス」

綾「あとの2つもあんまり青森県との関係は分からないわね」

陽子「じゃあBのクシコスポストが正解かな?……どう?」


♪ブブー


陽子「えっ、違うの!?」

綾「これ正直分かりようがない気はするけど……」

カレン「あっ、Staffから正解の紙来たデス。正解はCの『乙女の祈り』デシタ。これは難問だったデスネー」

カレン「B、Dを使っている交差点はありません。Aの『お馬の親子』は愛知県限定で使用されています。とのことだったデス!」


陽子「――そ」



陽子「そんなの知るかあああああああああああああああ!」




アリス「だよね……」

陽子「だいたい、交差点で流れてる音楽とか別にどうでもいいよ!」

カレン「Oh,...否めないデス」

シノ「でも、旅行に行ったときにそういう普段聞けない曲が聴けるとなんとなく嬉しくなりそうですね」

綾「確かにそうね。新鮮味があって、遠くに来たって感じがしそうだわ」

国木田「ふん。しかし5人もいてこの程度の思考力とは貴様らの底も知れるというものだ。我々の圧倒的な実力を前にひれ伏すことは最早疑いないな」

中島「ちょっと、どうして国木田さんはそう事あるごとにつっかかるんですか!?」

国木田「分かりきった事実を述べたまでだ」

陽子「ぐぬぬぬぬぬっ。こけにしてくれちゃってー!ここのリスナーをバカにしてると痛い目見るんだからな!はい!次ゲストの番!この箱から問題引く!」

国木田「太宰、引け」

太宰「えー、そんなこと言って気に入らない問題だったら国木田クン文句言うでしょ~?だからやだなぁ」

国木田「そんなわけないだろう!全く……いつもいつも俺をコケにしやがって!」

中島「ボクが引きますよ」

国木田「さっさと引きたまえ」

中島「簡単なの来ますように簡単なの来ますように……」

中島「ひっ、引きました……」

陽子「じゃあそれ読んでくれます?」

中島「なぞモザネーム『さわちゃん』さんからいただきました。パーソナリティのみなさん、そしてゲストのみなさん、こんにちは」

一同「「こんにちは~」」

中島「変わったラジオ番組が始まったということで、気になって毎回聞いています。パーソナリティが高校生、しかも声からするとみんな可愛い娘たちですから、そりゃあもう高校教師の私としてはメールを送らないわけにはいかないって意気込んで送らせていただきました。さて、音楽教師である私ですけど、実際のところはロックとかメタルが大好きで、かつてはエレキギターのソロパートでフィーバー!してる時代なんかもありました。生徒には内緒にしてるんですけど、一部の教え子バレたときはもう恥ずかしかった……(笑)。まあそれはともかく、今回は音楽教師らしく吹奏楽で使われる楽器についての問題です。次に挙げる楽器を金管楽器と木管楽器に分類してください」

中島「ユーフォニアム、クラリネット、ホルン、フルート、サクソフォン、トランペット、チューバ、木琴」

中島「だそうです」

国木田「おい、一つ言わせてもらっていいか?」

中島「えっと、なにか変な風に読んでしまいました……?」

太宰「敦クン、君は読んでて気づかなかったのかい?」

中島「なんのことでしょう……?」

国木田「お前は注意力の欠片もない無いのか?それでも武装探偵社の一員か?……まあいい、ともかく、選択肢に明らかに金管でも木管でもない楽器が含まれている」

中島「えっ!?……ホントだ……」

太宰「これどういうつもりなのかねぇ?どっちでもない楽器を無理にどっちかに分類させて間違いを狙うつもりなのか、それとも本当に出題者の勘違いなのか」

陽子「今まで出題ミスみたいな問題はなかったけど。高校の音楽の先生がそんな間違いするとも思えないし」

中島「ということは、木琴も実は木管だったりするんでしょうか……」

国木田「有り得ん。あれは打楽器に疑いない」

綾「確かにそうだとは思うけど……」

アリス「さすがにミスじゃないかなぁ?」

カレン「いや、よく思い出すデス。木琴には管が付いてるデス!」

シノ「ナッ、ナンダッテー!?」

国木田「くだらん茶番だ」

太宰「いや、ボクも思い出した。確かに、木琴の一種であるマリンバには、鍵盤の下側に管みたいなものが付いてるよ」

国木田「……あれのことか」

綾「言われてみれば……」

陽子「え、マジで分かんないんだけど?」

アリス「ほら、陽子も木琴見たことあるでしょ?よく思い出してみて?鍵盤の下側に筒状のやつが並んでるよね?」

陽子「うーん……あっ、分かった分かった!あれのことだな!」

シノ「管が付いてる……つまり、木琴は管楽器!?」

国木田「なんということだ……そんなこと俺の『理想』には書いてないぞ!」パラパラ

太宰「とはいえ、あれだけで木琴が管楽器というには無理があると思うけどねぇ」

中島「と、いいますと?」

太宰「だって、管が付いてる楽器だったらパイプオルガンだってそうでしょ?オルガンは鍵盤楽器だよ。管楽器じゃない」

国木田「ではやはり出題者のミスか?くそっ、こんなことで翻弄されなければならないとは……」

中島「木琴のことは後にして、とりあえず他の楽器から考えていきましょうか」

太宰「金管はユーフォニアム、ホルン、トランぺット、チューバ。木管はクラリネット、フルート、サクソフォンだね」

中島「早っ!?よくそこまで言い切れますね。ちょっとは迷ったりしないんですか?」

国木田「こんなことで迷うほうがおかしいのだ」

中島「で、でも……ほら、フルートとかサクソフォンは金属で出来てたような気がするんですけど……ですよね?」

綾「確かに、フルートは金属のイメージが強いわ」

アリス「サクソフォンも金色でピカピカしてるよね」

シノ「金髪?金髪なんですか!?」

陽子「ひどい聞き間違いだなおい。これが金髪バカの末路か……」シミジミ

シノ「うわあああん、ひどいですよぉ(泣)」

太宰「確かにフルートやサクソフォンは金属製のものが一般的だね。だけど、どういうわけか木管楽器に分類されてるんだよ。たぶん歴史的な経緯だと思うけど」

国木田「これくらいは常識だ。中学校の教科書にすら書いてある程度のな」

中島「そうなんですか……」

太宰「あとは木琴だけどね。これはやっぱり打楽器のはずだよ」

国木田「だろうな。つまり引っ掛けというわけか。姑息な手を使いやがって」

中島「では、結論も出たようですしそろそろ答えましょうか」

国木田「ああ。では発表する。ユーフォニアム、ホルン、トランぺット、チューバが金管楽器、クラリネット、フルート、サクソフォンが木管楽器、木琴はそのどちらでもない、打楽器だ」


♪ブブー


陽子「あれー?外れー?さっきあれだけ私たちのことをバカにしてた割に武装探偵社も大したことないじゃんw」

国木田「やかましい!」

陽子「おこなの?www」

国木田「貴様ァ!頼まれたからわざわざはるばる足を運んで来てやったというのにその態度はどういうことだ!」

陽子「おお怖い怖い」

国木田「にしても太宰」

太宰「どしたの?」

国木田「お前が木琴が打楽器だと言い張るからこんなことになったわけだ。どう責任を取る?」

太宰「国木田クンだって同意したじゃん」

国木田「た、確かにそうだが……」

中島「と、とりあえず解説を聞いてみましょうよ」

シノ「はい。じゃあ解説読みますね」

シノ「金管楽器と木管楽器がどのように区別されているのかはあんまり知られてないと思いますが、実は金属製だから、木製だから、という理由で区別しているわけではありません。金管楽器は唇の振動を使って奏でる管楽器で、木管楽器はそうじゃないものを指します。従って、サクソフォンやフルートといった主に金属で出来た管楽器も木管楽器になります。クラリネットも木管楽器ですが、これは分かりやすいんじゃないでしょうか」

中島「とりあえず木管楽器は全部正解だったみたいですね」

シノ「さて、今挙げた以外の楽器は金管楽器ですが、まあお気づきかとは思いますけど一つ変なのが入ってますよね?――そう、木琴です。木琴は管楽器じゃないって?そう思いますよね。実際、世間では打楽器と分類されています」

シノ「ですけど、マリンバという大型の木琴をご存知ですか?あれは鍵盤の下に金属の管が付いてますよね。なので私的にはあれは管楽器で良いんじゃないかなーって思います。演奏に唇の振動は使わないので木管楽器です」

国木田「おい、『私的には』とはなんだ『私的に』とは!」

シノ「というわけで、私の好みとして木琴は『木管楽器』に分類するのを正解ということにしま~す(テヘペロ)。まさか、『金管楽器と木管楽器に分類してください』って言ってるのに『どっちでもない』なんて答えにはしてないですよね(笑)?学校の勉強も大事だけど、人の心理を掴むのも大事ということで、高校教師としてはそこも皆さんに教えてあげないとと思ってこういう形の問題にしましたよ。ではでは~☆」

アリス「へぇ~、出題者の心理を当てさせるなんて、なかなか新しい視点だね!」

綾「いや、これただの反則じゃ……」

国木田「ぐぬぬぬ……我ら武装探偵社を弄びやがって!なんと下劣な!」

陽子「いや、この問題が別に私たちに当たる可能性もあったんだから武装探偵社を弄ぶために書いたわけじゃないと思うけど」

国木田「こんな舐めた真似をするような奴らが世間のどこにおる!――そうか、ポートマフィアか。我々を貶めるためにこんな下劣な手まで使うとは実に悪辣極まりない!」

中島「ちょっと国木田さん、落ち着いてくださいよぉ」

国木田「これは我ら武装探偵社への宣戦布告だ!」

太宰「ノリノリだねぇ~国木田クン♪」

国木田「冗談では済まされんぞ太宰!これは武装探偵社の名誉にも関わる重大な問題だ!」

綾「一体この人は何と戦ってるのかしら……」

陽子「まあ中二病は置いといて」

国木田「誰が中二病だ!」

陽子「とりあえず最初の問題は両チームとも無得点でしたー。さて、じゃあ次はパーソナリティチーム、2問目の挑戦になります」

国木田「おい、無視しないで答えろ!」

アリス「あ、じゃあ私が問題引くね」ガサゴソ

アリス「なぞモザネーム『○ASRAC』さんからいただきました。ありがとうございますー」

アリス「みなさんこんにちは。今日は音楽がテーマだということで、音楽を扱う専門家である我々、ま、いうなれば『音楽の神』である私どもが直々にメールをさせていただきました。最近音楽の不正利用が増え、CDの売り上げは低下していますからね。きちんとCDを買って、我々に権利料と感謝料をたくさん納めてくださいねぇ。誰のおかげで音楽が聴けるのか、ということをきっちり理解していただかないと」

陽子「うわー、なんか腹立つテンションだなー」

太宰「うんうん♪まさにあらゆる権利を吸い上げるジャイアンにふさわしい不遜さだよ~☆」

アリス「私もなんか読みたくなくなってきたよ……」

綾「読まなくても良いんじゃないかしら?」

中島「いや、さすがに読みかけたのに最後まで読まないっていうのはどうなんですか……?」

アリス「それもそうだね……仕方ない。続き読むよ」

アリス「さて、愚かなみなさんにも音楽のすばらしさを理解できるよう、今日はとっておきのクイズを用意しましたよー。では問題♪2006年から2015年までの過去10年間で、アルバム年間売り上げ枚数1位になった回数が最も多い歌手は次のうちどれでしょうか?簡単でしょ?これくらいならさすがに分かるかなー?」

陽子「最後の一言が余計なんだよっ!」

アリス「せ、選択肢読むね……。A.嵐、B.AKB48、C.Mr.Children、D.SMAP」

綾「C以外は全部アイドルなのね」

忍「最近はアイドルのCDしかほとんど売れない時代になってますね」

カレン「個人的には、もっと音楽の専門家が作った曲がもっと売れてほしいデス」

陽子「確かになー」

太宰「まあでも仕方ないよ~。一緒に心中したくなるような娘がたくさんいるし♪」

中島「それアイドルの方々に失礼ですよ」

国木田「太宰の戯言はともかく、アイドルのCDが売れる理由は確かに分かる。彼らの楽曲は、作詞、作曲がそれぞれを本業とする専門家によって行われるだけにクオリティが高いからな」

綾「そういう見方もあるわね」

陽子「そうなると、やっぱりアイドル系のほうが売れてるのか?」

忍「そうですね。でも、ミスチルはアイドルと比べると幅広い年齢層に愛されているイメージがありますよ」

アリス「確かに……むずかしいね」

太宰「秋(AK)元のバ(B)カヤ(8)ロ(6)ー☆」(48=8×6)

陽子「うわああああああやめて怒られる!」

カレン「嵐、stormデスカ……うーん、曇り、にわか雨、晴れ!分かりました。秋晴(AKB)れの空デス!」

綾「なんのこと?」

カレン「AKBってナニかなーでずっと考えてたデス!嵐……天気がヒントだったデスネ!」

シノ「すごいですカレン!さすが英語育ちですね♪」

陽子「いや英語関係ないしぜんぜん違うんだけど」

カレン「エー、正解だと思ったのに……」

綾「もう、こんなんじゃぜんぜん決まらないわ」

アリス「そうだね、ちゃんと話し合わないと」

アリス「最近はAKBがよく売れてる気がするんだけど、問題は過去10年だもんね」

陽子「AKBもそれなりの年数にはなると思うけど」

シノ「やっぱり、幅広い層に支持されているMr.Childrenが一番売れているのではないでしょうか」

アリス「シノがそういうなら、私はそれを信じるよ!」

綾「そうね。全部の売り上げってなると、お金を持ってる比較的年齢の高い層に受け入れられている方が強い気がするわ」

陽子「分かった。じゃあ回答するよ。私たちの答えは『C.Mr.Children』!」


♪ブブー


陽子「違うのかぁ」

綾「今日、両チーム含めてまだ正解が一個も出てないわよ」

国木田「我々はポートマフィアの謀略に嵌っただけだ。単に洞察力のないだけの貴様らと同じにするな!」

中島「ポートマフィアの謀略って……」

カレン「で、正解は何だったデス?」

アリス「正解はAの嵐です。過去10年では嵐が5回、Mr.Childrenが2回、AKB48、EXCILE、平井堅がそれぞれ1回ずつとのことでした」

陽子「平井堅ってちょっと意外だなー」

綾「大きな古時計とかが流行ったときがあったけど、その頃かしら」

アリス「懐かしいねー」

陽子「さてさて、ではゲストチームの挑戦に参りましょう。あれ、これが最後の問題?」

シノ「ということは、私たちの勝ちはもう無いということですか?そんな……バツゲームは嫌です」

国木田「貴様らには相応しい末路だな。これが我々プロと学生風情の差だとよく覚えておくがいい」

太宰「偉そうにしてるけどここで正解しないとボクらも正解なしで終わるよ」

国木田「そんなことは決してあってはならん。太宰、中島、気を引き締めて行け!」

中島「はい……分かりました!」

陽子「じゃあ箱の中から問題引いてー」

中島「は、はい……っ」

国木田「いい、俺が引く」

中島「国木田さん……?」

国木田「お前はさっき引いただろう。お前だけに負担を掛けさせ続けるわけにはいかん」

中島「国木田さん……ありがとうございます!」パァ

中島「って、問題引くだけですしそんなに負担じゃないですけどね……」

国木田「いい加減まともなものが来てほしいものだが」

中島「……どうです?」

国木田「なぞモザネーム『♯と#の違いを証明する真に驚くべき証明を見つけたが、この余白はそれを書くには狭すぎる』」

陽子「ラジオネーム長っ!?」

国木田「パーソナリティのみなさん、そしてゲストのみなさん、初めまして。音階とはとても美しいもので、1オクターブ上がるとちょうど周波数が2倍になるようになっています。さらに、その1オクターブ12音を、一音上がるごとに波長が2の1/13乗倍になるよう均等に区切ることで、使う音程をずらせば曲調はそのままにキーだけを変えることができます。ところで、みなさんは譜面は読めますか?その譜面について問題を出したいと思います。ホ長調で書かれた楽譜の冒頭には、どのような記号が付くでしょうか?」

国木田「A.シャープ2個、B.シャープ3個、C.シャープ4個、D.シャープ5個」

国木田「くっ……いやいや落ち着け俺……」

陽子「あれ、ちょっとどうしたの?」

綾「すごい汗かいてるわ」

国木田「焦ってない、俺は焦ってなどいないぞ!」

カレン「アセりまくりデースw」

国木田「おい太宰、分かってるんだろうな?」

太宰「ナニが?」

国木田「ナニって、問題の正解に決まっておろうが!万が一この問題を間違えてみろ。それこそ探偵社の名誉に関わる問題だぞ!」

太宰「まま落ち着いてよ国木田クン」

国木田「もとより取り乱してなどいない。お前に諭されるとは心外だな。おい、中島、お前は何か分かるか?」

中島「記号って何でしょう?僕ト音記号とフォルテしか知らないんですけど……」

国木田「なんてことだぁ!お前ら真面目に考えろ!」

太宰「んじゃ国木田クン分かるの?こういうのはいくら考えたところで知ってないと無理だよー」

国木田「貴様ら……そうやってみすみす正解を逃して社の恥を晒すつもりか!」

陽子「クイズ番組で正解できないくらいでそんなに取り乱してる方がよっぽど恥ずかしくない?」

綾「陽子……それは言わない約束よ」

♪プルルル プルルル

太宰「おっと失礼、でんわでんわ~」

国木田「おい、仕事中に携帯鳴らすな!」

太宰「はいもしもし~」

??『やぁやぁ君たち、お困りのようだね』

国木田「その声は……」

中島「乱歩さん!?」

江戸川乱歩『さすがボク、君たちの危機を鋭く察知して電話を掛けてあげたよ。感謝して欲しいなぁ』

乱歩『まったく、君たちはボクがいないと何も出来ないんだから』

アリス「あの……どなたですか?」

乱歩『おっと、これは可愛らしい声だね。そちらの番組のパーソナリティの方かな?きっと小学生みたいに小さくて、碧い目をしてて金髪なんだろうねぇ』

アリス「なんで分かるの!?」

乱歩『そういえば、聞かれたことに答えてなかったね。ボクは武装探偵社一の名探偵、江戸川乱歩さ』

シノ「名探偵さん?すごいです!」

乱歩『偉いね。ボクの価値を一発で見抜くなんて。社で一番の名探偵といったけど、実際のところ本当に探偵らしいことが出来るのはこのボクだけだからね。ボクの能力があれば、どんな難事件だって一発で解決だよ。泥臭い現場検証なんか必要ないんだから』

シノ「本当ですか!?だったら、アリスが迷子になったらすぐに乱歩さんに相談しますね」

乱歩『ちょっとちょっと、ボクが興味があるのは迷宮入りの難事件だけなの。人探しなんてそんなくだらない仕事はそこにいる中島クンにでも頼めば?』

シノ「そうですか……」シュン

アリス「あの、シノが落ち込むようなこと言わないで下さい!」

中島「さりげなく僕もディスられた……」

乱歩『ああごめんごめん。別にそういうつもりじゃなかったんだけど。そんなことより、そろそろ本題に入るよ。君たち、いまクイズで困っているんだろう?どんな問題なんだい?教えてくれれば正解を導き出してあげるけど』

綾「ちょっと、それずるじゃない!?」

国木田「背に腹は代えられないな。太宰、問題を伝えろ」

太宰「オッケー」

 ――――――
 ―――
 
太宰「――とのことだけど」

乱歩『なるほどねー。じゃあ、今からボクが華麗に正解を導き出してあげよう』

国木田「ああ、頼むぞ」



乱歩『異能力――”超推理”』



シノ「異能力?」

カレン「スゴイ、なんだかとってもワクワクする響きデス!」

乱歩『正解が分かったよ』

国木田「教えてくれ?どれが正解なんだ?」

乱歩『それは』

ブチッ

国木田「電話が切れた……なぜだ!?」

太宰「ごめん、充電切れー。テヘッ☆」

国木田「どういうことだ太宰」

太宰「いやー、今朝ちゃんと充電してたんだよ。だけど急激にバッテリが減っちゃったみたいで、電話が掛かってきたときにはすでに真っ赤っかだったよー☆」

綾「Andr○idあるあるね……」

アリス「ときどきものすごくバッテリの減りがはやいときあるよね」

陽子「なんなんだろうなあれ」

カレン「iPh○neのワタシに死角は無いデス」チャッカリ

国木田「終わった……」ズーン

中島「国木田さん、元気出してください」

国木田「だったらお前が正解してみろよ!……こんなの分かるわけがない!どれが正解なんだ!?」

太宰「ここはもう当てずっぽうで行くしかないよ国木田クン」

シノ「私の鉛筆使いますか?」

太宰「恩に着るよ」

中島「えぇ……」

太宰「かつてアインシュタインは、神はサイコロを振らないと言った。だが我々は神ではないッ!」ブンッ

陽子「なにその決めゼリフ」

コロコロ

太宰「これは……Cのところか……答えはC.シャープ4個!」


♪ピンポーン


国木田「オッシャアアアアアアア!」

陽子「うるせーよ!」

中島「すごい……まさかこんなことで正解できるなんて」

太宰「ありがとう、君のおかげだよ」キラーン

シノ「お役に立てたようで何よりです♪」ニコニコ

アリス「すごいよ!さすがシノの鉛筆だね!」

綾「そこ褒めるのおかしいわよ!敵に塩を送っちゃったじゃない」

陽子「うわーん、うちら罰ゲームかよ……」

国木田「ふん、当然のことだ。やはり貴様らと我々ではあまりに格が違い過ぎるな。初めからこうなることが確定していたにしてはよく足掻いた方だろう」

陽子「勝ちが決まった途端すげー偉そうだな」

カレン「さっきまであんなに取り乱していた人とは思えないデス!」

綾「そもそも勝ったのだってシノのお陰じゃない」

国木田「鉛筆による占いがか?まったく、教養のないやつはこれだから困る。あれで正解したのも偶発的な事象に過ぎん。それで貴様らのお陰とは片腹痛い」

アリス「……どうしてそういうこと言うの?」

シノ「アリス……?」

国木田「な、なんだね……」

アリス「ひどいよ!あの鉛筆はシノがずっと大切にしてきたものなのに!長年のシノの気持ちがこもってるからこそ正解を教えてくれる鉛筆なの!なのにっ……」

シノ「アリス……私のためにそこまで言ってくれるなんて」ウルウル

アリス「雨の日も風の日も、走って転んだときだって人波にもまれた時だって、この鉛筆だけは芯の先一つだって折らないで大切に守ってきたっ……」

アリス「そんなシノの想いを、一目見ただけのあなたが踏みにじらないでっ……!」

カレン「アリス……こんなに熱い想いをぶつけるほどシノのことを強く思ってたなんて……ワタシ感動したデス!」ウルッ

綾「言ってることはめちゃくちゃなのに、なんでこんなにジーンと来るのかしら……?」ポロポロ

陽子「私もなんだか目から汗が」ウルウル

シノ「あ゛り゛か゛と゛う゛こ゛さ゛い゛ま゛す゛ア゛リ゛ス゛~~」ビエーン

国木田「えっと……どうすれば……」オロオロ

太宰「国木田クーン、謝った方が良くない?」

国木田「お、おう。なんだ……すまなかった」

アリス「分かってくれたならいいの。だから、シノの強い想いに助けられたんだってことだけはもう二度と忘れないでください」ニッコリ

国木田「分かった……。約束する」

♪♪♪(ジングル)
――綾「な、なぞいろモザイク……!」

陽子「というわけでエンディングでーす。今、私たち全員の前に罰ゲーム用の飲み物が置いてあります」

国木田「なんで俺らまで罰をうけねばならんのだ」

太宰「しょうがないよ~女の子を泣かせたバ・ツ☆」

中島「それにしてもこれ何なんですか?見た目透明だし水にしか見えないんですけど……」

アリス「逆にそれが不気味なんだよね……」

綾「どんな味がするか分からないなんて怖すぎるわ」

陽子「これじゃ覚悟のしようもないもんなぁ……」

カレン「特に臭いもしないデス」

シノ「案外、何の味もしないかも知れませんよ?」

中島「本当にただの水ってことですか?」

陽子「いやありえないだろ……。ここのスタッフに限ってそんな良心があるとは思えないし」

中島「そうですよね……あー怖いよぅ」

太宰「硫酸水溶液とか?まあそれも悪くないかな。こんなにたくさんの美少女たちと一緒に死ねるんだし♪」

中島「縁起でもないこと言わないで下さいよ……」

陽子「まああれこれ言ってもしょうがない。飲まないと終わらないし、せーのっ、で飲もう」

カレン「リョーカイデス!」

陽子「みんなも覚悟はいい?それじゃいくよ?」

陽子「スー、ハー、……せーのっ」

一同「「ごくり……うげえええっ」」

陽子「甘っ……吐きそうなくらい甘いよこれ」

綾「砂糖水ね……どれだけ溶かしたらこんな甘さになるの……?」

国木田「……恐ろしい、糖類の暴力か……」

アリス「お砂糖というか合成甘味料なんじゃないかって疑うくらいの甘さだよぉ」

シノ「甘いものは好きですけど、これは……」

カレン「イギリスには激甘スイーツはたくさんあるデスが、このレベルは初めてデス……」

中島「ああ……孤児院を追い出されて飢えてた頃だったらこれでもおいしく感じてたのかなぁ(遠い目)」

陽子「あ゛~甘かったぁ。とりあえず番組を閉めよう」

アリス「そうだね。早く口直ししたいよぉ……」

カレン「番組ではみなさんからのクイズ、たくさんお待ちしてマス。ホームページの番組投稿フォームからドシドシ送るデス。ウゥ……」

綾「次回のテーマは番組投稿フォームに載っていますのでそちらをご覧くださいね」

太宰「出てくる唾液まで甘く感じるんだけどなにこれ」

陽子「とにかく早く閉めよう……。今日は武装探偵社の皆さん、来てくれてありがとうございましたー」

シノ「来週もまた聴いてくださいね」

一同「「バイバ~イ!」」

第5回に続く
今回執筆を担当したtamanです。
なぜか書くのに時間がかかってしまいました……。
はぁ……息を吐くように文章を思いつけるようになりたいものです。
それでは次回はmarin氏の担当になりますので、またお楽しみに~!
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