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リレーss置き場

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ラジオ『なぞいろモザイク』第2回!(ゲスト:μ’s) 後半

ラジオ『なぞいろモザイク』第2回!(ゲスト:μ’s) 後半 - 前回のエピソード

陽子「じゃー次の問題、あ、これ最後?」

綾「今パーソナリティチームが18ポイント、ゲストチームが17ポイントで、私たちがリードしてるからオフェンスとディフェンス、どっちをやるか選べるみたいよ」

カレン「だったらOffence一択デス!攻めの姿勢で強行突破デース!」

アリス「攻撃は最大の防御、だね」

海未「ということは、私たちがディフェンスですね。良いですよ。受けて立ちましょう。絶対に突破はさせません」

ツバサ「ふふっ、私の矛は鋭いわよ♪」

真姫「私の盾はその矛をへし折るくらいに堅いけどね」

英玲奈「お題は私たちが引いていいんだな?」

陽子「そうだね、オフェンスだから。折角だから統堂さん引きなよ」

英玲奈「分かった。では引いてみよう、どれどれ――うむ……『本州にある都道府県』か」

絵里「これは……ある意味難しいわね。誰がどの県を書きそうなのか想像つかないわ」

綾「正解はいくつあるのかしら?」

真姫「日本の都道府県が47。そのうち北海道と四国の4県、それに九州沖縄の8県を引くから34都府県ね」

海未「正直、ディフェンスに不利な問題なのではないでしょうか」

真姫「ちょっと正解の数が多すぎるわね。まあでもやるしかないし、頑張りましょう?」

海未「ええ。必ず当てて見せます!」

陽子「それでは、シンキングタイムスタート!」

穂乃果「……この県なら誰か書いてるよね」カキカキ

カレン「チョット自信ないデス」

綾「カレンは日本に来てまだそんなに経ってないから難しいかも知れないわね」

凛「だったらカレンちゃんが書きそうなの狙うにゃ!」

陽子「私は何を書こうかなぁ……うん、決めた!」

希「見えた!」

陽子「なんだって!?さすが占い師……けど、そうと分かればこっちにも手が」

希「答えを変えるんやろ?あれから……あれに、な?」

陽子「ふふっ、どうかな?」

花陽「やっぱりお米好きとしてこの県を書くしか……」

あんじゅ「それ、私たちにヒント与えてるわよ」

穂乃花「お米が獲れる県は避けた方がいいってことだもんね」

花陽「しまった!」

凛「かよちん、気にすることないにゃ」

真姫「今ので私たちにとってもヒントになったしね。あなた達はお米の名産地を避ける可能性が高いってことが分かっただけでも絞り込めるわ」

絵里「そうと分かったら、花陽もお米が獲れる県じゃないところを書いた方が良いんじゃないかしら?」

花陽「そんなこと出来ません!!」

絵里「花陽!?」

花陽「ご、ごめんなさい大きな声を出して……。でも、私には私の……お米好きとしてのプライドがあるから……お米のために妥協なんてできないよ」

絵里「ごめんなさい……花陽の信念を踏みにじるようなことを言ってしまって」

花陽「ううん、気にしないで。花陽だって、絵里ちゃんの言ってることは正しいって思うもん」

英玲奈「……なるほど。小泉の返答次第では逆にお米の名産地を狙い撃ちする手もあったが、そういう訳にも行かなくなったな」

海未「そうですね。ナイスフォローです花陽。絵里のあれは失言ですよ」

絵里「どういうこと?」

真姫「もし、絵里の提案を花陽が受け入れたら、誰もお米が獲れる県を書かないってことがオフェンスの人たちに分かっちゃうってことよ」

絵里「た、確かに。ごめんなさい……」

ことり「結果オーライだね。さすが花陽ちゃん」

花陽「えっ?私はそういうつもりじゃなくて、ホントにお米が獲れる県を書きたいなって思っただけで……」

綾「いずれにしても、お米の産地、一つポイントになりそうね」

♪カランカランカラン

陽子「おっ、それじゃあ回答の時間だ。じゃあまず穂乃花から」

穂乃果「うん、じゃあ答えはこれ!」

陽子「待った待った、君じゃない」

海未「あなたはディフェンスでしょう?」

穂乃果「そうだった。いやー、ホノカって言われたからつい……」

海未「もう、しっかりして下さい」

アリス「ホノカ違いだね」

陽子「まあ確かに紛らわしかったよ。じゃあ改めて松原さんお願い」

穂乃花「松原さん……?う、うん、分かった。私の回答はこれ『東京都』。意外と盲点じゃないかな?」

ことり「うふふっ、ざ~んねん♪」

穂乃花「うそ!?当たり前すぎて逆に誰も書かないって思ったのに……」

ことり「当たり前のところをおさえておくのはディフェンスの基本です!」

にこ「まあでもことりの読みはさすがじゃない?私も、さすがに東京都書く人はいないと思ったから書かなかったわ」

海未「その通りです。他に書いた方もいないようですし、ことりがいなければポイントを取られるところでした」

陽子「穂乃花の読みも悪くはなかったってことだなー。おしい!じゃあ次は……」

あんじゅ「私が行くわ。『秋田県』ふふっ、どうかしら?」

シーン……

あんじゅ「よしっ!」

陽子「思いっきりお米の産地じゃん!花陽さんに書かれるかも知れないのにどうして?」

あんじゅ「まあまあ、見てれば分かるわよ♪」

ツバサ「私もお米の産地なのよね。『新潟県』どうよ?」

英玲奈「おい、それはさすがに地雷を踏みぬいたんじゃないか……?」

綾「狙いは分かるけどさすがに攻め過ぎよ!」

ツバサ「それで、誰か書いてる?」

シーン……

ツバサ「ね?」

英玲奈「良かった……」

絵里「まずい、もう2ポイント取られたわ」

海未「これは、このままずるずる行ってしまうかも知れません」

英玲奈「そうなりそうだな。私の答えは『宮城県』だ」

真姫「残念だったわね。私もよ」

英玲奈「なにっ!?小泉以外がお米の産地を書くとは想定していなかったのだが……」

真姫「だからこそよ。あえてお米の産地ばっかり狙って書けば取られても1ポイント。そう思ったんでしょうけど、甘いわね」

英玲奈「そうか……。これはしてやられたな」

綾「この流れだともう1ポイント取られるわね……。私は『山形県』よ。花陽さんもそうなんでしょう?」

花陽「ううん。違うよ」

綾「そうなの?やったわ!」

にこ「……ふっ、残念ね。山形県は私が答えてるわ」

綾「そんなっ!?」ガクッ

海未「これで3ポイントですか。思ったより順調に点が取れています」

陽子「ウチらも負けてられないよー。それじゃあ次はカレン、行ってみようか」

カレン「ちょっと自信ないデスガ……大宮県。どうデスカネ?」

♪ブブー

カレン「あれ?どういうことデス?」

綾「大宮は埼玉県よ」

カレン「そっ、そんな……ごめんなさいデス!デモ、大宮って地名はあったデスよね?」

海未「昔は大宮市というのがありましたが、今は浦和市、与野市と合わせてさいたま市に統合されました」

陽子「まあこれはしょうがないよなー」

シノ「でも、私的には正解ですよ」

アリス「そっか。シノの苗字は大宮だもんね」

シノ「カレン、私の名前を答えてくれてありがとうございます!」モギュッ

カレン「そんな……間違ったのにそんなこと言ってくれるなんて、シノは優しいデス!」

陽子「いやー、意外と厳しいなー。正解が多いからウチらの方が有利なはずなんだけど」

アリス「分かった。じゃあ発表するね。やっぱり日本の伝統の土地っていったらここだと思うんだ。神無月には日本中の神々が出雲大社に集まるっているとっても神聖な土地『島根県』!どうかな……?」

海未「そう来ましたか……。アリスさんだったら、歴史的に海外との通商が行われてきた町である長崎か神奈川を答えると思ったんですが、今回は本州限定だったので神奈川にしてしまいました」

絵里「私も神奈川よ。アリスちゃんは正直狙いやすい相手だと思ってたんだけれどね……」

凛「凛も、アリスちゃんが好きそうな場所ってことで京都にしちゃったよー」

真姫「それはちょっと安直すぎるんじゃないの?」

アリス「ということは、島根は誰も書いてない?」

花陽「ごめんなさい……私が書きました」

絵里「花陽!?どういうこと!?」

海未「まさか……お米の名産地を書くというのはミスリードだったというのですか?」

ことり「そんなっ、純粋な花陽ちゃんに限ってそんなことしないよね?」

花陽「あれ……?なんだか味方の人たちの方が落ち込んでる……?」

にこ「いや、ナイスよ花陽。勝つためには非情な戦いをも辞さない態度、それでこそトップアイドルよ!」

花陽「そうじゃないの。あんまり知られていないけど、実は島根県は立派なお米の産地なんです!」

海未「そうだったんですか!?」

綾「聞いたことないわ」

ツバサ「詳しく知りたいわね」

花陽「そもそもお米は、本来は温暖な地域で生育する植物です。現に、中国ではお米を育てている地域は南部が中心で、北部では小麦が穀物の中心、お米はほとんど育てられていません。しかし、日本では厳しい北の地域でも育つようお米の品種改良が重ねられ、こしひかりやササニシキなど、数多くの銘柄米が誕生してきました。一方、近年では新しいブランド米の開発も進んでいて、その一つが島根県を中心に中国地方や近畿地方で生産されている『きぬむすめ』です」

花陽「『きぬむすめ』は、温暖な地域に適したお米として『キヌヒカリ』と『祭り晴』を掛け合わせて作られました。温暖な地域で育つという意味では、お米の里帰りというべきでしょうか。味は、これがまたおいしいんです!日本のお米はどれもそれぞれに良さがあって別々なおいしさがあるんですけど、この『きぬむすめ』も皆さんにぜひ、ぜひ!食べてほしいお米の一つなんですよ。コシヒカリに近いんですけど、ふっくら白くって、もちもちしてて、それでいてふわっと。もうたまりません!コシヒカリと比べるとあっさりしてるので、もう何杯でもいけちゃいます!あ、コシヒカリも何杯でもいけるんですけどね。とにかくもうおいしいですからみなさん食べてください!」

穂乃果「さすが花陽ちゃん……熱弁だったね」

花陽「はっ、思わず語ってしまいました……」

陽子「いやー、なんかお腹すいてきたよ。ぜひ食べてみたいな」

アリス「そんな素晴らしいお米があるなんて……日本にいれば全国どこでも美味しいお米が食べられるんだね!」

絵里「邪推をしてしまってごめんなさい。花陽のお米に対する愛はやっぱり本物だったわ」

ことり「ことりも、花陽ちゃんのことちょっと疑っちゃった。ほんとうにごめんね」

海未「申し訳ございませんでした。花陽の純粋な気持ちを疑うなんて、武道を修めるものとしてあってはならない失態でした」

花陽「みんな……いいの、気にしないで。これを機に、有名なお米だけじゃなくて他の銘柄米にも興味を持ってほしいな」

陽子「いやー、今すぐにでも食べたい!これ、勝ったチームはご褒美としてキヌヒカリが食べられるっていう風にしない?あ、できない?なんでだよー、ここのスタッフケチだなー……まあしょうがない」

陽子「じゃあ、次は私が答えようかな」

希「待っとったでー」

陽子「言っておくけど、あんたの思い通りにはさせないよ」

希「それはどうかなー?」

陽子「くっ、この余裕の態度ムカつくーっ。じゃあ行くよ!目にもの見せてやる!私の答えは『岐阜県』ドヤッ!」

希「ふっふっふっ、ざーんねん。山梨とどっち書くか迷ったやろ?」

陽子「くそっ、そこまでお見通しか……」

にこ「なんでそんなことまで分かるのよ」

希「日本には海に面していない県が8県だけある。海に面した県は海産物が有名な県も多く、注目されやすい。日本人はお寿司が好きやからね。一方で内陸部の県は、こう言ったらちょっと申し訳ないけどイマイチ地味なところが多いんよ。陽子ちゃんはこう見えて素直そうやから、そういう県を一生懸命探して狙ってくるやろなーって読みがあってな。その中で陽子ちゃんやったらどこ書くかなーって思ったんやけど、まず近畿地方の滋賀県奈良県は思いつかへんやろって思った。内陸っていうと関東甲信越のイメージが強いからね」

陽子「あー、そっちがあったかー。あれ、滋賀県って海に面してなかったっけ?」

綾「琵琶湖はあるけど海沿いではないわ」

陽子「そうなんだ」

希「案の定やね。で、東京からも近くて比較的ウチらになじみが深い関東圏は外してくるやろうから、岐阜と山梨のどっちかやろなー思ってね。長野は大きくて目立つからないなー思った。岐阜も面積が大きいから日本地図眺めてると比較的目立つ一方で、山梨は比較的関東に近い。そこんところで迷ったみたいやけど、そこは目線で分かったよ。ちょっと遠くを見るような目してたで?」

陽子「私、そんな目をしてたのか?」

絵里「遠い目をしていた……ちょっとカッコいいじゃない」

陽子「え、褒めてるのそれ?」

希「まあそんな感じで分かったんよ」

陽子「マジかー。いや、別に内陸部の県とかそいうのは意識してないんだけどな……」

希「地味な県ってイメージで探すとまず内陸部の県が浮かぶんよ」

真姫「とはいえ、ここまで読み切れるのはエスパーね」

穂乃果「さすが希ちゃんだね!」

陽子「いやー、ここまで完ぺきに見抜かれるとは参ったよ……。ここまで私たちの獲得ポイントは……2ポイント、いや、減点があったから1ポイント!?まずい、やられっぱなしじゃん」

アリス「最後の希望はシノだよ」

カレン「シノなら必ずやってくれるはずデス!」

シノ「うん、任せてください!」

アリス「シーノ!シーノ!頑張れ、シーノ!」

カレン「かっとばせー、かっとばせー、シーノ!」

シノ「ありがとうございます!お二人の応援のおかげで、もう負ける気がしません!」

陽子「いやいやそれは関係ないから」

綾「むしろとっても不安だわ……」

シノ「私の答えは……私たちの地元、千葉県です!」

陽子「ちょっと、そんなの書かれてるに決まってるだろ!」

綾「これは終わったわ……」

アリス「シノ……」

カレン「Oh,...ワタシもそれは最初に思いついたデスけど、さすがに書かれると思ってやめたデス」

シノ「そんな……」

英玲奈「まあ待て。ディフェンスチームの回答でまだ開いてないのは高坂のものだけだ。気を落とすのは早いだろう」

綾「でも、彼女真っ先に書きだしたわよ。そのときに『この県は誰か書くよね』って言ってたし。これは、私たちの地元である千葉を書けば必ず当たるだろうっていう意味なんじゃないの?」

ツバサ「そこまで考えてるのかしら?」

あんじゅ「とはいえ、千葉だったら秋葉原にも近いし、書く可能性は高いわね」

海未「どうなんですか?穂乃果」

穂乃果「ごめんね……私、もっとベタな答えにしちゃったよ」

海未「ということは……外れですか?」

穂乃果「うん」

シノ「ということは……やりました!私たちに1ポイントです」

アリス「さすがシノ!」

カレン「やれば出来る子デス!」

綾「良かった……すごくひやひやしたわ」

陽子「まさか通るなんてなー、棚ぼたって感じだけどうれしいな!」

にこ「ちなみに、穂乃果の答えは何だったのよ?」

穂乃果「すっごくベタだよ。だから誰か書くと思ったんだけど……私の答えは『名古屋』!」

一同「「」」

穂乃果「あ、あれ?」

♪ブブー

穂乃果「なんで?名古屋ダメなの?名古屋有名じゃーん!味噌カツ、きしめん!」

海未「穂乃果……これをあなたに説明しなければいけない私の気持ちが分かりますか?私はいま、とてもがっかりしています」

穂乃果「あれ、もしかして……怒ってる?」

海未「いいえ。ただひたすら悲しいのです。一緒に活動するスクールアイドルの仲間として。そして何より、あなたの幼馴染として」

陽子「ぷふっ」

アリス「笑っちゃダメだよヨーコ。海未さんは真剣なんだから」

陽子「ごめんwでもこの流れ正直面白すぎw」

海未「良いですか穂乃果、よく聞いてください。名古屋は『愛知県』にある『市』です。決して独立した『県』などではありません」

穂乃果「愛知……県?聞いたことはあるけど……」

海未「聞いたことがある、では済まされません!あなた、もう高校生でしょう?そんなんで社会に出たら笑われてしまいます」

陽子「ぷふっ、あははっw」

アリス「堪えて堪えて」

海未「ほら、すでに笑われていますよ」

凛「多分、そこを笑ってるんじゃないと思うにゃ」

絵里「余計なことを言うとこっちに矛先が向くわよ」

凛「にゃっ!?それは怖いにゃ」ガタガタ

穂乃果「やっぱり、穂乃果はモノを知らなすぎなのかな……」

海未「分かっているのなら良いのです。私の言うことが分かったのなら、もっとしっかり勉強して下さいね」

穂乃果「えー」

海未「どういうことです?私の言うことが本当に分かったのですか?」ゴゴゴ

陽子「ちょwww本気で怒りはじめたwww」

ツバサ「はいはーい、そろそろコーナー閉めましょう?いくら拡大枠といっても時間ないわよ」

アリス「あっ、ここ読めばいいんだね?というわけで、『相手の書かない答えでアタック』のコーナーはここまでです。各チームの合計ポイントは、えーっと、私たちパーソナリティーチームが20ポイント、ゲストチームが21ポイントとなっています」

絵里「やった、逆転よ!」

にこ「まだまだ僅差だけどね」

海未「勝って兜の緒を締める。油断は禁物です」

♪♪♪(ジングル)
――陽子「な・ぞ・い・ろ・モザイクだぞ☆」

陽子「それでは次のコーナー『私たちは、千葉県一の名探偵!』です。このコーナーは、私たちがリスナーから寄せられた『なぞ』に挑んでいくというコーナーとなっています。一つのなぞに対してパーソナリティーチームとゲストチームがそれぞれチームで相談しながら回答を行い、より早く正解にたどり着けたチームが勝利となります」

ツバサ「コーナー名が『ミルキ○ホームズ』っぽいのは気のせいかしらね」

綾「それは言わない約束よ」

海未「コホン。シャー○ック・シェリンフォード役の三○すずこです」

にこ「譲崎ネ○役の徳○青空でーす」

絵里「ココロちゃん言うなーっ!」

真姫「それ以上いけない」

陽子「えー、放送が乱れましたが、コーナー説明に戻りまーす」

陽子「問題が出題されたら、それぞれのチーム内で相談し、答えを思いついたチームから回答をしていきます。ただし、それぞれのチームの最初の持ち点は10点。1回間違うごとに点数が2点ずつ減っていき、0点となった時点で回答権がなくなります。最終的に、先に正解を出したチームがその時点での持ち点分だけの得点をもらえまーす」

あんじゅ「つまり、5回以内に正解しなきゃいけないってことね」

真姫「逆に、1回で正解すれば10ポイントもらえるってことじゃない」

アリス「大量得点のチャンスだね!」

ことり「でも、正解するまで5回かかっちゃうと2ポイントしかもらえないってこと?」

綾「2ポイントもらえるなら1ポイント負けてる私たちでも勝てるわね」

カレン「最後まであきらめずFIGHTデース!」

忍「それでは、今日の問題を読みます。なぞモザネーム『しきにゃん』さんからいただきました。ありがとうございます!」

忍「パーソナリティーのみんなー、それにゲストのみんなー、ハロー♪いやー、あたしって普段ラジオとかあんまり聴かないんだけど、今日は話題騒然のスクールアイドルμ’sがゲストに来るっていうからメール送ってみることにしたよー。それに、なーんか面白そうなコーナーもやるらしいじゃん?これ応募しないわけにいかないっしょ。あ、なんであたしがスクールアイドルなんかに興味があるかって?実は、あたしアイドルやっててさー、最近部活としてアイドル活動をやってる娘たちが流行ってるから注目してたんだよねー。あたしたちプロってほら、やっぱりビジネスなのよ。だけど、スクールアイドルって違うじゃん。まあそれが良いか悪いかってのはなんとも言えないと思うけどさー、お金が絡まない、情熱だけで純粋に活動するってまさに青春って感じがするよね。そういう姿勢が新しい需要を開拓したって感じなのかな?まー、ある意味あたし達にとってはライバルなのかもね。まあつまり、今回あたしは若い芽を早めに摘み取っておくためにμ’sのみんなに挑戦状を焚き付けたってわけ。あ、冗談冗談♪あたしに挑むのはプロのアイドルになってからじゃないと。それじゃ、待ってるよー」

にこ「アイドル?本物のアイドルからメールが来たっていうの!?」

花陽「これはすごいことです!しかも、このハンドルネーム、もしかして……」

英玲奈「ああ、おそらくかの有名な『シンデレラ』のあの人物だろう」

ツバサ「第一線で活躍してる方からメールをいただけるなんて光栄ね。ホントに今日来て良かったわ」

忍「おっと、前置きが長くなっちゃったなー。ここからが本題ね。あたし、こないだプロデューサーから20個の飴玉が詰まった缶をもらったんだよ。そしたら、同じアイドルの仲間が4人も集まって来てさー、飴くれー、飴くれーってうるさかったんだー。まあ特に一人は『飴と休暇のためなら闘争も辞さない』とかなんとか言ってものすごくせがんできたよねー。でも、せっかくプロデューサーからもらったものだしなるべく独り占めしておきたいじゃん?それで、しょうがないからあたしはこんなゲームを提案したんだ」

忍「まず、あたし以外の4人でじゃんけんしてもらって、勝った順で序列を決めてもらうの。あたしがゲームの提案者だから序列は1番目ね。それで、1番目から5番目までの序列が決まったら、1番目の人、つまりあたしが5人それぞれの飴玉の取り分を決めるわけ。例えば、1番目の人が10個、2番目の人は4個、3番目と4番目の人は3個ずつって具合にね。次に、5人で多数決を取って、提案に半数以上の人が賛成したら提案通りに飴玉が配分される。だけど、賛成者が半数に満たなかったら、提案したあたしは1つも飴玉をもらえず、飴玉の山分けに参加する権利も無くしちゃうわけ。そしたら、今度は2番目の人が残った4人の飴玉の取り分を提案して、多数決をとるわけ。同じように、提案が却下される度にその提案をした人が離脱していって、残った人のうち一番序列の高い人が飴玉の配分を提案して多数決を取る、ってのを、山分けの案がまとまるまで繰り返すわけよ」

忍「ここで問題♪1番目のあたしの提案には半数以上の人が賛成し、みんなあたしが提案した通りの個数の飴玉をもらいました。あたしはどんな飴玉の配分を提案したでしょう?理由も含めて考えてねー」

忍「ちなみに、この話は実は作り話なんだ。元ネタはなかなか有名な問題なんだよねー。5人とも極めて合理的で、自分のもらえる飴玉を少しでも増やすように行動をするってのが前提。現実はみんながみんな合理的な判断をするわけじゃないのが難しいところだよねー」

忍「といただきました」

陽子「なるほどー。なぞ解きってそういうことかー」

綾「論理クイズみたいな感じなのね」

真姫「この問題聞いたことあるわ。海賊が金貨を山分けするやつでしょ?」

絵里「知ってるの?」

穂乃果「さすが真姫ちゃん!完全に私たちの勝ちだね!」

真姫「期待させて申し訳ないけど、問題を聞いたことがあるってだけで答えまでは知らないわよ」

にこ「なーんだ。がっかりさせないでよ」

真姫「なーんだって何よ!」

にこ「期待させてから落とされたらがっかりするに決まってるじゃない」

真姫「なんですってー!?こうなったら絶対正解を見つけてやるわ!」

凛「凛分かったよ!」

絵里「お、早いわね」

ことり「どんな答え?」

…………
………
……

綾「向こうはもう分かったみたいよ」

陽子「マジか!あまりに早すぎるな……こっちはまだ何も思いついてないぞ」

英玲奈「いや、慌てるのは得策でない。相手が思いついた答えが正解かどうかは分からないだろう。こういう問題は、冷静に分析すれば自ずと正解が見えてくるんだ」

あんじゅ「英玲奈の言うとおりね。よく落ち着いて考えてみましょう?」

…………
………
……

穂乃果「良いんじゃないかな。凛ちゃんの言うとおりだよ!」

海未「私も賛成です。では、凛、発表して下さい」

凛「じゃあ発表するね。やっぱり、飴は20個あるんだから均等に分けるのが一番いいと思うな。それだったら誰も反対しないよ。だから、みんなに4個ずつ配ったはずにゃ」

♪ブブー

凛「えっ、違うの!?」

絵里「さすがに、そこまで当たり前の答えではなかったようね……」

真姫「ちょっと安直すぎたわ」

英玲奈「これで慌てるのは得策ではないというのが良く分かっただろう。答えを急いだところで正解には辿り着かない」

陽子「ゲストチーム、残り8点!」

ツバサ「この問題のポイントは、提案が却下されると分母が減って自分の取り分を多くできる可能性が高いということ。そして、なにも提案を通すために全員に賛成してもらう必要はないということよね」

アリス「分母を減らせるのに提案に賛成する人が半分いたってことは、その人たちはそれなりに飴玉をたくさん貰えたからなんじゃないかな?」

綾「となると『しきにゃん』さんは、自分を含め3人の賛成を得られるように提案したんじゃないかしら?逆に言えば、残り2人は切り捨てて」

カレン「ということは、4番、5番の取り分は0個デスネー。20個の飴を1番から3番の3人で分配したと思うデス」

忍「4番、5番の人にはあげないってことですか?少しひどすぎる気がします」

あんじゅ「だけど、一理あると思うわよ。合理的に行動するっていうのが前提だから、そういう冷酷なこともするんじゃないかしら?」

英玲奈「となると、1番が8個、2番、3番が6個ずつ、といったところか」

ツバサ「賛成ね」

綾「私もそれで良いと思うわ」

英玲奈「じゃあ発表するぞ。1番が8個、2番、3番は6個ずつ、4番と5番は0個。理由は、4番と5番に賛成してもらう必要はないので、3人でほぼ均等に配分することで2番、3番の賛成だけを得ようとしたからだ。どうだろうか?」

♪ブブー

スタッフ「でも、良い線は行ってますよ」

穂乃花「これで私たちの持ち点も8点だね……。よく考えたら、賛成してくれるなら2番、3番じゃなくても構わないんじゃないかな?」

綾「確かに、賛成してくれる人がその2人である必要はないわね。だけど、それだと2人が賛成すれば誰でもいいってことになるわ」

アリス「それだと、答えが一つに絞り切れないね」

ツバサ「とすると、何か他の条件があるんでしょうね」

…………
………
……

花陽「提案を却下すればその分少ない人数で山分けできるのになんで『しきにゃん』さんの提案に2人が賛成したのか、ってところにポイントがあるんじゃないかな?」

海未「では、仮に自分に山分けの方法を提案する権利が回ってくるまで全員が反対すると考えてみましょう」

絵里「ちょっと待って。そうすると、自分の番が回って来ても提案が却下される、つまり飴玉がもらえないっていうのが分かってるってことになるわ」

希「つまり、どうせ自分が提案したところで案が却下されるのなら、少しでも飴玉がもらえるうちに賛成する方が得ってことやね」

ことり「だったら、『しきにゃん』さんの提案に賛成する人が現れても不思議ではないんだね」

海未「とはいえ、どのように配分すればいいのかと具体的に聞かれると難しいところです」

穂乃果「少しでも飴玉をもらえれば賛成するってことは、1個でも賛成するのかな?」

希「1個か……ずいぶん極端やけど、まあそういうことになるんやないかな?」

にこ「じゃあそれで発表してみたら?」

希「そうやね。じゃあ、発表するでー。提案を却下すればその分少ない人数で山分けできるから、普通は提案に反対する。ということは、自分が提案する順番になったとしても自分の案が却下されて、飴玉がもらえない可能性が高い。となると、少しでも飴玉がもらえるなら賛成するはずやん?というわけで、1番が18個、2番、3番が1個ずつ、4番と5番は0個っていう配分はどうやろ?」

♪ブブー

希「あかんか……」

スタッフ「ですが、かなり近い!」

英玲奈「ずいぶんと冷淡な発想だ。さすがに思いつかないな」

穂乃果「穂乃果、そんなつもりじゃないもん」

英玲奈「発案は君だったか。いや、ここまで極端な発想ができることへの賞賛の言葉として受け取ってほしい」

アリス「まさに目から鱗だもんね」

穂乃果「ホントかなぁ」

カレン「とはいえ、今の答えはさっきのワタシたちの答えと同じ問題があるデスネー。1個ずつ配分する2人は誰でも良いデス」

ツバサ「そこが問題よね」

陽子「そもそも、飴玉1個で本当に賛成してくれるのか?」

…………
………
……

ことり「提案が却下され続けて最後に4番目の人と5番目の人が残ったとしたら、4番目の人が仮に20個と0個で配分して5番目の人に反対されたとしても提案は通るんだよね」

海未「2人しかいないので、1人が賛成すれば提案が通るということですね」

凛「だったら、5番目の人は少しでも飴玉がもらえるなら絶対賛成するってことにゃ」

真姫「つまり、5番目の人は味方につけやすいということね」

絵里「だとすると、5番目の人に飴玉1個を割り当てた可能性が高いわ」

希「逆に、4番目の人は提案が却下され続ければ20個の飴を全部もらえるわけやから、何を言っても絶対に賛成はせんやろ」

ことり「そうやって考えると、3番目、4番目、5番目の3人だけが残ってるときは5番目の人に1個だけ飴を渡して、3番目の人は19個の飴をもらおうとするんじゃないかな?」

穂乃果「だったら、3番目の人も提案に賛成する可能性は低いんだね」

海未「つまり、1番の提案に賛成する可能性があるのは2番の人と5番の人だけということですね」

にこ「でも、2番は1番の提案には絶対賛成しないわよ。だって、2番が提案する番になったとき、5番さえ賛成してくれれば2番の提案は通るんだから」

真姫「じゃあ1番の提案は絶対通らないじゃない」

花陽「待って。よく考えたら、1番である『しきにゃん』さんの提案が通ったとは言ってるけど、『しきにゃん』さん自身が飴玉をもらったとは言ってないよ」

凛「そっか!なら、2番に19個、5番に1個配分して、自分が飴玉を受け取らなければ良いんだね!」

絵里「すごいわ花陽!ぜったいそれが正解よ!」

ことり「まさに、発想の転換って感じだよね!じゃあ花陽ちゃん、その答えで行ってみて?」

花陽「うぅ、そんなに自信はないんだけど……。じゃあ答えるね」

花陽「最後に4番の人と5番の人が残ったとすると、5番の人は飴玉をもらうことができません。なんでかって言うと、4番の人が、5番の人に1個も飴玉をあげなかったとしても4番の人の提案は通ってしまうからです。逆に言えば、5番の人は1個でも飴玉をもらえれば提案に賛成することになります。一方、4番の人は提案を却下し続けた方がもらえる飴玉を増やせるので、絶対に賛成することはありません。同じように考えると、2番の人も3番の人も提案に賛成することは絶対にないことが分かります。でも、それだと1番の人の提案はどうやっても通りません」

花陽「ですが、問題文をよくみると、1番の人の提案が通ったとは書いてありますが、1番自身が飴玉をもらったとはどこにも書いていません。なので、2番に19個、5番に1個、残りの人は0個、という提案をしたんじゃないでしょうか?」

ツバサ「なんで2番に19個なの?別に3番や4番でも良いんじゃない?」

花陽「あっ……じゃあ……」

英玲奈「良い線は行ってそうなんだがな」

♪ブブー

花陽「うぅ、ごめんなさい……」

スタッフ「後ろから遡って考えたのは非常に良いです。ですが、その答えは大前提を見落としています。それは、誰もが飴玉を少しでも多くもらえるように行動するということです。このため、1番が自分を犠牲にするような提案をすることは絶対にありません」

花陽「ごめんなさい、花陽、変なことを言っちゃったみたいで……」

絵里「花陽のせいじゃないわ。みんなそれに賛成したんだから」

海未「回答できるのはあと2回ですか……。ここからはもっと慎重に検討して答えを出さないといけませんね」

…………
………
……

英玲奈「どうも、ゲストチームが後ろから遡って考えていたのは良い線行っているようだな」

ツバサ「私たちもその方向で考えてみましょうか」

穂乃花「でも、どういう風に考えればいいのかな……」

陽子「そこだよな……後ろからってどういう状況だよ?」

綾「提案が却下され続けて、最終的に4番、5番の2人が残っている状況から始めればいいのかしら?」

英玲奈「図を描いて考えてみよう」

4番(?)◎ 5番(?)

◎……配分の提案者
○……提案に賛成
×……提案に反対
(数字)……配分された飴玉の個数


あんじゅ「まず、この状況では4番は20個すべての飴をもらえるような提案をするでしょうね」

4番◎(20) 5番×(0)

◎……配分の提案者
○……提案に賛成
×……提案に反対
(数字)……配分された飴玉の個数

アリス「さっき、ゲストチームが言ってたとおりだね」

英玲奈「では、その一つ前の段階ではどうだろう?3番はどのように提案すればいい?」

3番(?)◎ 4番(?) 5番(?)

↓3番の提案が却下された場合

4番(20)◎ 5番(0)×

◎……配分の提案者
○……提案に賛成
×……提案に反対
(数字)……配分された飴玉の個数

カレン「3番の提案が却下されると5番の人は絶対に飴玉をもらえなくなりマス。なので、5番が提案に反対することは無いと思うデス」

ツバサ「そうね。つまり、5番に1個飴玉を配分すれば5番は賛成してくれる」

忍「5番さんさえ賛成すれば3番さんの提案は通りますね」

陽子「てことは、3番の人は3番が19個、5番が1個という風に提案すればいいんだな?」

3番(19)◎ 4番(0)× 5番(1)○

↓3番の提案が却下された場合

4番(20)◎ 5番(0)×

◎……配分の提案者
○……提案に賛成
×……提案に反対
(数字)……配分された飴玉の個数

綾「そういうことね」

英玲奈「さらに遡って、2番、3番、4番、5番が残っていて2番が提案するとするとどうだろう?」

2番(?)◎ 3番(?) 4番(?) 5番(?)

↓2番の提案が却下された場合

3番(19)◎ 4番(0)× 5番(1)○

↓3番の提案が却下された場合

4番(20)◎ 5番(0)×

◎……配分の提案者
○……提案に賛成
×……提案に反対
(数字)……配分された飴玉の個数

あんじゅ「もし2番の提案が却下されたら、3番の提案が通ってしまう。そうすると4番の人は飴玉がもらえなくなるから、4番の人は2番の人の提案に賛成しようとするんじゃない?」

忍「でも、提案が却下され続ければ4番は20個の飴玉を手にできるんですよ?」

ツバサ「それはあり得ないのよね。2番の提案が却下されて3番が新たにさっきの提案をしたとすると、その提案は必ず通ってしまうもの」

アリス「5番の人は3番の人の提案に必ず賛成するんだもんね」

カレン「うーん、なんか混乱してきたデス」

陽子「となると、2番の人は自分が19個、4番が1個って提案をすればいいのか」

綾「それだったら4人中2人が賛成するから2番の人の提案は通るわね」

2番(19)◎ 3番(0)× 4番(1)○ 5番(0)×

↓2番の提案が却下された場合

3番(19)◎ 4番(0)× 5番(1)○

↓3番の提案が却下された場合

4番(20)◎ 5番(0)×

◎……配分の提案者
○……提案に賛成
×……提案に反対
(数字)……配分された飴玉の個数

英玲奈「この状態で一番最初の状態に遡って考えてみよう」

1番(?)◎ 2番(?) 3番(?) 4番(?) 5番(?)

↓1番の提案が却下された場合

2番(19)◎ 3番(0)× 4番(1)○ 5番(0)×

↓2番の提案が却下された場合

3番(19)◎ 4番(0)× 5番(1)○

↓3番の提案が却下された場合

4番(20)◎ 5番(0)×

◎……配分の提案者
○……提案に賛成
×……提案に反対
(数字)……配分された飴玉の個数

アリス「1番の人の提案が却下されたとすると、2番の人の提案が通ることになるから、2番の人の提案が通って困る人が1番の人に賛成するんだよね」

綾「2番の人の提案で飴玉をもらえないのは3番の人と5番の人よ」

陽子「その2人に飴玉を1個ずつ渡せば良いってことか?」

あんじゅ「答えが出たわね」

1番(18)◎ 2番(0)× 3番(1)○ 4番(0)× 5番(1)○

↓1番の提案が却下された場合

2番(19)◎ 3番(0)× 4番(1)○ 5番(0)×

↓2番の提案が却下された場合

3番(19)◎ 4番(0)× 5番(1)○

↓3番の提案が却下された場合

4番(20)◎ 5番(0)×

◎……配分の提案者
○……提案に賛成
×……提案に反対
(数字)……配分された飴玉の個数

陽子「すごい……これ完璧じゃないか!?」

アリス「きっと正解だよ!じゃあ、せっかく来てくれたA-RISEのうち誰かに答えてもらおう」

ツバサ「私が答えるわ。みんな、よく聞いて!」

絵里「えっ!?こっちのチームはまだ考えてる最中だったのに……」

海未「これは先を越されましたかね……」

にこ「まだ分からないわ。とりあえず答えを聞いてみないと」

ツバサ「私たちは、1番の『しきにゃん』さんはこんな提案をしたと考えました。1番が18個、3番と5番が1個ずつ、2番と4番は0個ずつ。どうかしら?」

希「どうしてそうなのか、理由を教えてくれへん?」

ツバサ「提案が却下され続けて4番、5番の人が残った状況から遡って考えたんだけど、1個しか飴玉をもらえなくても提案に賛成する人は、その提案が却下されると次の提案が出されたときに飴玉がもらえなくなる人なのよ。つまり、3番の人の提案が却下されて4番、5番だけが残ると5番の人は提案に賛成しない。だから5番の人は1つでも飴玉をもらえれば3番の人に賛成する。これは、2番の提案が却下されると4番の人は飴玉をもらえないことを意味している。よって、4番の人は飴玉1個で2番の人の提案に賛成する。逆に言えば、1番の人の提案が却下されると3番と5番の人は飴玉をもらえないわ。よって、3番と5番の人は飴玉を1個もらうだけで1番の人に賛成してくれることになるのよ」

♪ピンポーン

ツバサ「やった!私たち、何ポイントもらえるの?」

綾「私たちの持ち点は8ポイントだから、8点ね」

陽子「勝った!やったー!」

忍「パーソナリティチーム、初勝利ですね!」

アリス「前回は負けちゃったからうれしいよー!」

カレン「助っ人の人がいてくれたからこそデス!」

穂乃花「私は何もしてないよ~」

ツバサ「そんなことないわ。みんなで力を合わせた結果よ」

陽子「というわけで、最終ポイントは、パーソナリティーチームが28ポイント、ゲストチームがポイント21でーす」

ことり「負けちゃったね」

海未「罰ゲームは嫌です……罰ゲームは……」

真姫「でもしょうがないじゃない。ここはどーんと受けて立ちましょ?」

にこ「そういうあんたも唇を紫色にして震えてるじゃない」

真姫「ちょっと寒いだけよ」

陽子「春になってずいぶん温かくなってきたし、スタジオ内は暖房も効いてるけど」

真姫「寒いもんは寒いの!」

穂乃果「どんな罰ゲームになるのかな……?」

忍「実は、私たちパーソナリティもまだ知らないんですよ」

綾「前回はセンブリ茶を飲んだわ」

カレン「今回の罰ゲームがなんなのか楽しみデス!」

海未「恐ろしい……やっぱりやめませんか?映像が見えないラジオで罰ゲームなんかやっても面白くないですよ……」

陽子「そういうわけにはいかないなー。前回はうちらだったから、今度はゲストが罰ゲームやらされるのを見せてもらわないと!」

カレン「あ、今スタッフのカンペが出まシタ!罰ゲームはコーヒーにレモンを入れる、だそうデスネ」

絵里「コーヒーにレモン?やったことはないけど、普通に飲めるんじゃないかしら?」

花陽「甘いよ、甘々だよ絵里ちゃん!考えてみて?苦味と酸味は、どちらも人間が本能的に毒と認識する味。その二つの味覚を合わせるんだよ?考えただけでも恐ろしいです……」ガタガタ

穂乃果「穂乃果は単純にコーヒーが苦手だからちょっと……」

凛「凛もコーヒーはちょっと辛いにゃ」

海未「コーヒーが飲めるか飲めないかでだいぶ反応が分かれそうですね」

真姫「あ、コーヒーが届いたわ。これにレモンを入れればいいのね」

にこ「うーん……臭いは普通ね」

ことり「そうだね。これなら普通に飲めそうだよ」

絵里「むしろ、コーヒーの香りが漂っていい感じね」

陽子「ちょっと、スタッフさん。ゲストには罰ゲーム軽くしてるんじゃないの?」

アリス「罰ゲームの内容は番組始まる前に決まってるとは思うけど……」

忍「今回の罰ゲームは当たりかも知れないですね」

英玲奈「果たして本当にそうだろうか?私は小泉に同意だがな。相当恐ろしい味がするのではという気がするぞ」

陽子「そうなのかなぁ……。まあいいや。飲んでみれば分かることだし。じゃあ、ゲストチームのみんな、合図に合わせて一斉に飲んでね」

海未「分かりました」

陽子「3、2、1!」

ゴクリ

絵里「オエッ、ゲホゲホッ」

凛「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛」

花陽「ゲホッ、ゲホッ……うぅ、そりゃこうなるよ……」

希「あー……これはアカン。ホンマにアカンよ」

海未「うっ……例えるなら、まさに胃液そのものですね。苦味と酸味を足したらこうなるのかと、妙に納得してしまいました」

にこ「ゲホッ、ゲホッ……オエッ……これまで人生で飲んだ飲み物の中で一番まずいわよ」

陽子「おっ、これは予想外!どうも相当まずいみたいだぞ!」

絵里「見てる方は気楽だろうけど、本当にキツイわよこれ」

アリス「この組み合わせを考えたスタッフのTさんが『ドリンクバーで最悪の組み合わせはコーヒーとメロンソーダだが、コーヒーとレモンはそれをも遥かに超える恐ろしいまずさ』と言っております」

忍「へー、勉強になりますね」

綾「これほど役に立たない勉強もそうそうないんじゃないかしら?」

穂乃果「うっ……げぇ……」

ツバサ「ここまで苦しむなんて、どれだけまずいんでしょうね?逆に気になるわ」

真姫「私のあげるから飲んでみる?」

ツバサ「いいえ、結構よ」

ことり「これ、二口以上飲むのは無理だね。たった一口でも飲み込むのがすっごく辛い……」

穂乃花「食べ物を粗末にしちゃダメ!」

ことり「いや、そうは言っても……」

カレン「穂乃花、容赦ないデス……」

穂乃花「はっ!?ちょっと言い過ぎちゃったかな、ごめんなさい」

真姫「いや、言ってることは正しいわよ。正しいんだけど……」

絵里「今回だけは目をつぶってもらえる?これを全部飲み干すのは絶対に無理よ」

穂乃花「うん、そうだよね。私、家がレストランやってるの。だからちょっとムキになっちゃって……」

穂乃果「そうなの?今度行ってみたいな」

穂乃花「うん、ぜひ来てみて?巨大パフェとかもあるから一度挑戦してみたらいいんじゃないかな?」

陽子「あれか……」

穂乃果「巨大パフェ!?すごいよ!ぜったい食べるー!」

花陽「女の子の夢がつまった一品……想像しただけでよだれが止まりません!」

陽子「実物を目の当たりにしたら同じことは言えなくなると思うけどな……」

海未「二人とも、そんなものを食べたら太りますからいけません」

穂乃果「えー、海未ちゃんのケチー」

花陽「一度だけだし、そのあとちゃんと運動すれば大丈夫なんじゃないかな?」

海未「そうやって甘えているから体重が増えるんです」

花陽「そ、そうだよね……」

カレン「ウミはなかなか厳しいデス」

海未「この子たちがだらしないから厳しくせざるを得ないんですよ」

アリス「すごい!なんだかみんなのお姉さんみたいだね」

海未「そうでしょうか……そう言われるとうれしいですけど、ちょっと恥ずかしいですね///」

♪♪♪(ジングル)
――アリス「なぞいろモザイク!」

陽子「そろそろエンディングの時間でーす。番組では、皆様からのクイズを募集しております。たくさんのご応募、お待ちしてまーす」

陽子「さて、今回は拡大版ということで、μ’sのみなさん、そしてA-RISEのみなさん。長い時間お付き合いいただきありがとうございましたー」

ツバサ「こっちこそ。楽しかったわよ」

英玲奈「ああ、来てよかった」

穂乃果「最後の罰ゲームは死ぬほど辛かったけどね!」

花陽「でも、みんなでいろんなクイズに挑戦して、久しぶりに頭もたくさん使ったし本当に楽しめました」

忍「それは良かったです。ゲストに楽しんでもらえたなら私たちパーソナリティーとしてもとっても嬉しいですよ」

綾「リスナーの皆さんも楽しんでくれてれば良いのだけど」

陽子「そういうわけで、改めてゲストのμ’s、そして助っ人として来てくれたA-RISEのみなさん、ありがとうございましたー!」

穂乃花「ちょっと待って?」

陽子「え、どうしたの?」

穂乃花「私は?」

陽子「はて?」

穂乃花「もー、ひどい!私もA-RISEのみなさんと同じ、助っ人で来たんだよっ」

陽子「あー、そういやそうだったかー。普通に身内だしそんなこと忘れてた」

穂乃花「うわああああん、私そんな扱いなの!?」

陽子「あはは、ごめんごめん。今日はありがと、またいつでも来てね」

穂乃花「うん!また呼んでほしいなっ」

陽子「というわけで、今日の放送は終了でーす。次回は誰がゲストになるかお楽しみにー」

陽子「今日のお相手は猪熊陽子と」

カレン「九条カレンと」

忍「大宮忍と」

アリス「アリス・カータレットと」

綾「小路綾と」

穂乃花「松原穂乃花と」

ツバサ「A-RISEと」

穂乃果「μ’sでした!」

陽子「次回もまたこの時間にお会いしましょう」

全員「「バイバーイ!」」
第3回に続く
第2回は、前半と後半で分けさせていただくこととなりました。
前半のマリン氏のものを引き継いで、後半はtamanが担当しました。
楽しんでいただけていれば幸いです。
次回はマリン氏の執筆回になります。どのような展開になるか、ゲストは誰なのか、私も楽しみにしております。
みなさんも、次回もぜひ読んでくださいね。では!
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