前回から随分と間を空けてしまいました。本当に良い訳のしようもなく、ただ申し訳ないとしか言いようがありません……。次からはこのようなことがなるべく無いように気を付けます。ハイ。(tamantrain)
Aqoursのローカル路線バス乗り継ぎの旅 AZALEA編 Part3
PM 4:10@藤枝駅
ダイヤ「着きましたわね」
果南「なんかあっさりだったね。こんなに簡単にチェックポイントに着けるなんて」
花丸「そっか、もうチェックポイントなんだ……もしかして、マルたちすっごいノッてるずら!」
ダイヤ「油断は禁物ですわ。ここからが難しいのかも知れませんわよ」
花丸「そんなまさか……」
果南「藤枝市バスマップ、っていうのをもらってきたよ」
花丸「おお、さすが果南ちゃん、優秀ずら!」
果南「まず路線図が載ってるけど……東海道線沿いに行きたいし、やっぱり藤枝駅光洋台線だよね」
ダイヤ「どう見てもそれが一番ですわね」
果南「えっと、藤枝駅光洋台線の時間は……」
花丸「要予約、って書いてあるよ?」
ダイヤ「要予約?どういうことなんですの?」
果南「バスに乗るのに予約が必要なのかしら」
ダイヤ「とりあえず書いてある電話番号に電話してみましょう」
♪prrrrrrr......
ダイヤ「……」
♪prrrrrrr......
ダイヤ「出ないですわね……」
♪prrrrrrr......
ダイヤ「どういうことなんですの?」
♪prrrrrrr......
♪prrrrrrr......
♪prrrrrrr......
ダイヤ「……」
果南「どうしたの?」
ダイヤ「誰も出ませんわ」
花丸「出ないって……」
果南「何それ、なんか嫌な感じだね」
花丸「あ!」
ダイヤ「どうしたんですの?」
花丸「よく見ると平日のみって書いてあるずら!」
ダイヤ「なんですって!?」
果南「今日は土曜日……だから誰も出なかったんだね」
ダイヤ「休みの日は運転しないなんて……いくらなんでも想定外すぎますわ」
花丸「そんなぁ……ここまで順調だったのにぃ」
果南「うん、でもそこまでは驚かないよ。正直、ここまでちょっとうまく行きすぎだとは思ってたからね」
花丸「果南ちゃんは落ち着いてるね。マルももっと落ち着いていられるようになりたいずら」
ダイヤ「とにかく、別の方法を考えるしかないわね」
果南「あとはちょっと北にずれることにはなっちゃうけど藤枝駅ゆらく線、それか新幹線の線路の近くを通る藤枝駅善左衛門線かってところかな?」
ダイヤ「見た感じ、北の方は山に見えますわよ。そっちの方はあんまりいかない方がよろしいんじゃなくて?」
花丸「マルもそう思うずら。新幹線なんて未来の乗り物がある場所に行った方が間違いがない気がするずら!」
果南「ただ、どこまで行けばいいのかあんまり分かんないね」
ダイヤ「循環バスですわよね。この図だと科研製薬前、ニチビ工場前、善左衛門南あたりが駅から一番遠いから、そのあたりが正解かと思いますわ」
花丸「善左衛門南はバスの路線名にもなってるよ。ってことはメインのバス停ってことずら?」
果南「それは一理あるね」
ダイヤ「まあ、行ってみれば分かりますわ」
藤枝駅南口(PM 4:30) → 善左衛門南(PM 4:45):藤枝市自主運行バス・藤枝駅善左衛門線西ルート
ダイヤ「善左衛門に着きましたけれど……」
花丸「なーんにも無いずら……」
果南「これは失敗だったかもね」
ダイヤ「どうするんですの?」
果南「最悪、藤枝駅に戻るしかないけど」
花丸「うーん、でもせっかくここまで来たんだしそれももったいないんじゃないかなぁ」
ダイヤ「ですが、無闇に歩くのも危険ですわよ」
果南「そうだね。ただ、とりあえず先の方まで歩いてみたらバス停が見つかるかもしれない」
花丸「それなら行ってみるずら!」
PM 4:55@大井川
果南「10分歩いて着いたのがここ、か……」
ダイヤ「川、ですわね」
花丸「わあ、大きいずらぁ!」
ダイヤ「喜んでする場合じゃないですわよ」
果南「一つだけ分かるのは、この川を渡らなきゃいけないってことだね」
ダイヤ「まだ先に行くんですの?」
果南「どっちにしろ川を渡らなきゃいけないから。まずは渡ってから考えた方が良いと思うよ」
ダイヤ「ですが……どうやって渡るんです?」
果南「そうだね。北側にも南側にも橋が見えるけど、北側に見えてるのは新幹線だよね。だったら、渡るのは南側の橋かな」
花丸「あの橋だね?早速行ってみるずら!」
…………
……
…
花丸「疲れたずら……」
ダイヤ「疲れるの早いですわね……。ですが、確かに意外と距離がありますわ」
果南「そうかな。このくらい大したことないけど」
花丸「うぅ……」
果南「ほら、荷物持ってあげるから」
花丸「度々ありがとうね果南ちゃん……」
PM 5:20@はばたき橋
ダイヤ「やっと橋ですわ」
花丸「はぁ……やっと着いたずら……」
果南「大きい道だし、バスでも通ってると良いんだけど」
ダイヤ「……残念ながらバス停はなさそうですわね」
花丸「も……もしかしてまだ歩くずら……?」
果南「そんなに青ざめた顔されてもどうしようもないんだけど」
ダイヤ「気は進みませんけど、この橋は歩いて渡るしかありませんわね」
果南「チェックポイントから先がいきなりこんなに難関になるっていうのはちょっと想像できなかったね」
ダイヤ「もしくはルート選びが悪かったのかも知れませんわ」
果南「あれこれ言っててもしょうがないし、橋を渡ろうか。もう暗くなってきてるし急ごう」
ダイヤ「花丸さん、歩けます?」
花丸「……頑張るずら」
果南「おんぶしてあげても良いよ」
花丸「ホントに!?果南ちゃん大好きずら!」
果南「だ、大好き!?」キュン
果南「わ……分かった。とりあえずおんぶするからね……?」
…………
……
…
果南「軽いね、花丸ちゃん」
花丸「ホントに?重いって言われたらどうしようかと思ったずら……」
ダイヤ「にしても、果南さんがいて良かったですわね。人ひとり背負って長距離歩けるのなんて果南さんか曜さんくらいだと思いますわ」
花丸「ラッキーだったずら♪」
PM 5:40@はばたき橋西
ダイヤ「やっと川を渡り終えましたわ……近くにバス停はあるのでしょうか?」
花丸「うーん、それらしいものは見当たらないずら……」
果南「しょうがないね。方向は合ってるはずだし、見つけるまで歩くだけよ」
ダイヤ「このままで良いのかさすがに心配になってきたのですけれど……」
果南「まあなるようになるよ」
ダイヤ「それにしても、果南さんの体力はすごいですわね。私もさすがに疲れてきましたけど、果南さんは花丸さんまで背負っているのに随分余裕そうに見えますわ」
花丸「実は疲れてる、とかだったら無理しないで欲しいずら。マルももう歩けそうだから」
果南「大丈夫だよ。その代わり、バス停を見つけたらすぐ教えてね。高い位置からなら探しやすいだろうから」
花丸「分かったずら!」
…………
……
…
花丸「あった!バス停あったずら!」
ダイヤ「本当に?どこですの!?」
花丸「ほら、この道左に折れたところずら!」
ダイヤ「やりましたわ花丸さん!」
果南「やっぱり、高い位置にいたおかげで見つけやすかったんだね。助かったよ」
花丸「果南ちゃん、ありがとう。マル、もうここで降りるよ」
果南「ん、分かった。よいしょっと」
ダイヤ「あ、ちょうどバス来ましたわよ」
果南「ホントだ、急がないと!」
花丸「うわっ、待って欲しいずらぁ!」
井口(PM 5:58) → 島田駅前(PM 6:17):しずてつジャストライン・島田静波線
果南「いやぁ、何とか乗れたね」
ダイヤ「危なかったですわ……」
花丸「ごめんなさい、マルがのろいせいで」
果南「ぜんぜん。むしろマルがいなかったらバス停があること自体見逃してたかもしれないし」
ダイヤ「そうですわ」
花丸「マルが見つけられたのは果南ちゃんの上に乗ってたからずら」
果南「歩き疲れたらまたいつでも言ってね」
花丸「ホント?果南ちゃん大好きずらぁ~~~!!」
果南「お、大げさだよ……///」
ダイヤ「果南さん、お顔が紅いですわよ?もしかして照れてるんですの??」
果南「茶化さないでよ……」
花丸「そんな果南ちゃんもかわいいずら!」
果南「うぅ……もう勘弁して……」
Written by tamantrain.
Part4に続く