HAPPY PARTY TRAIN 途中下車の旅 2年生編 Part1

旅の前夜:岡山駅周辺のホテル

梨子「まさかこんな形で2人と旅行する機会ができるなんて…」

千歌「確かに3人で遠出したことって今までなかったよね」

曜「ホント、みんなで行くことはあっても私たちだけで行くのは初めてだね」

梨子「そう考えると、変な旅でも案外悪くないのかもなぁ…ってね♪」

千歌「そうだねー。ところで、明日はまずどうするの?」

曜「うーん…、とりあえず時刻表と駅ごとのポイント表はもらってるんだけど、どうするのかさっぱりわからない…」

梨子「駅ごとのポイントってどうなってるの?」

駅ごとにもらえるポイント表



曜「これを見る限り、一日あたりのお客さんが少ない駅ほどポイントを稼げるみたいだけど…」

千歌「じゃあそういう駅でドーンとポイント稼ごう！」

梨子「いやいや、名所が見つからなければポイントもらえないし…」

千歌「…へ?だって、駅なんだから何かはあるでしょ?」

曜「いやいや…使う人がいないってことは何もないってことだから…」

梨子「だからよく考えたほうがいいと思う。それに、電車の本数だって多くはなさそうだし…」

曜「まぁ、ざっと見た感じ岡山とか広島のあたりはそれなりに本数多そうだったけどね…」

千歌「じゃあ何とかなりそうじゃん?」

曜「いや、山口県に入ったり、呉線に乗るとなると一気に本数少なくなるよ、ほら、一時間に一本とか」

千歌「じゃあそこは避ける！」

梨子「避けるったってそれじゃポイント稼げないよ」

曜「本数の少ない山口県内や、呉線とかの駅は高ポイントな駅が多いから、外すわけにはいかないと思うんだよね。」

千歌「うーん…、まぁとにかく、いってみるしかないんじゃない?目で見てるだけじゃ何も始まらないよ」

梨子「千歌ちゃん…ほんとに気楽…」

曜「まぁ、千歌ちゃんの言う通りかもね。行ってみないとわからないこともあるだろうし」

梨子「曜ちゃん…」

千歌「そうだよ、当たって砕けろだよ！」

曜「砕けたら意味ないけど…、それで、最初はどこに行く?」

梨子「確か最初のチェックポイントは福山だったよね?」

千歌「そうだね～、それまでにポイントの高い駅によろうか」

曜「そうなると、90ポイントの『西阿知』『金光』、100ポイントの『里庄』あたりかな?」

梨子「とりあえずそれでいいと思うよ」

千歌「おぅーし！明日のことは決まり！じゃあ、お待ちかねの…」

2人「…へ?」

千歌「枕投げ大会だーっ！」ﾌﾞﾝ

梨子「うわあっ！」ﾋｮｲ

曜「おっ、やったなぁ～！仕返しだーっ！」ﾌﾞﾝ

枕「」ﾋｭ～～～～

千歌「うわあっ！」ﾄﾞｽﾝ

梨子「ちょ…ちょっと…」

曜「おーい、悔しくないのかなぁ～」

千歌「このーっ！」ﾌﾞﾝ

曜「へへっ、甘いであります」ｷｬｯﾁ

梨子「もおーっ…明日早いのに…」

…

AM 8:00 ホテル

3人「はわわっ…」

千歌「もおーっ、みんな揃って寝坊してるじゃん！」

曜「昨日は張り切りすぎたね…」

梨子「2人とも深夜2時まで暴れてたらそりゃそうなるよ…」

千歌「えへへ…って、梨子ちゃんは何で寝坊したの！」

梨子「えっ、それは…」

梨子(夜中にトイレで目覚めたら2人の寝顔とくっつき具合がたまらなくてずっと見ていたなんて言えない…)

梨子「まぁ、たまにはこういうこともあるってことで…」

曜「うむむ…、とにかく、駅に急がないと…」

千歌「そうだよ、もう始まってるし！」ｽﾀﾀ

梨子「まっ…待ってよ～」ｽﾀﾀ

AM 8:30 岡山駅

千歌「はぁ…はぁ…着いたよ」

曜「いきなり走ることになるとは…」

梨子「朝からこの調子で大丈夫かなぁ…」

曜「ここからは大丈夫だと思いたいけど…」

千歌「それで、まずはどの電車に乗るの?」

曜「ええと…山陽本線っと…、あっ、1番線の三原行き、8:40のやつ！」

梨子「じゃあとりあえず1番線に行けばいい?」

曜「そうだね。じゃあ、行くぞおーっ！」

岡山　8:40発 山陽本線　普通　三原行き　441M



千歌「ふぅ～乗れたぁ」

梨子「まぁ、今回は余裕だったけどね…」

曜「いやまぁ、本来なら2時間前のに乗るつもりだったからね…」

千歌「いいじゃんもう！今はこの先のことを考えるべきだと思う！」

梨子「そ…そうね。それで、確か昨日どこで降りるか目星つけてたと思うんだけど…」

曜「ああ、確かポイントの高い駅だったよね。一番近いところだと『西阿知』ってところだったと思うけど…」

梨子「じゃあ、まずはそこに行こうか」

千歌「さんせーい！」

09:01 西阿知駅

曜「ついたでヨーソロー！」

千歌「それで、寄る名所ってのはどこ?」

梨子「ええと…たしかスマホで調べたんだけど…、あっ、『遍照院』っていうお寺があるみたい。」

曜「じゃあそこでいいんじゃない?」

千歌「よし、行こう！」

09:20 遍照院

曜「なるほど、そこに三重塔があるね」

千歌「なんかすごく歴史を感じる…」

梨子「ええと…パンフレットによると『室町時代の様式をよく残す、端正な姿の建築です。国の重要文化財に指定されています。』って書いてあるけど…」

曜「へぇ～じゃあ、かなり昔から建ってるんだね」

梨子「うん、本当にこの朱塗りとってもきれいだねぇ～」

千歌「確かに。」

曜「じゃあ、写真撮って審査員に送るか～」

写真を撮り、メールにて送信。判定で〇が出ればポイント加算

5分後…

曜「おっ、メールが来た。判定〇だって！」

千歌「やったー！」

梨子「とりあえずこれで90ポイント。この調子で頑張ろう！」

西阿知　10:14発　山陽本線　普通　三原行き　417M

曜「さーて、次はどこに行きますかな。」

千歌「100ポイント稼げる『里庄』でいいんじゃない?」

梨子「わたしもそれでいいと思う、さっき調べてみたら博物館みたいなのがあるようだったし」

曜「よおーし、その調子でヨーソロー！」

10:31　里庄駅

千歌「着いたよー」

曜「それで、例の博物館というのは、これかな?」スマホを見せる

梨子「そうそう、そこを目指すよ」

_____________

10:40 里庄町歴史民俗資料館

3人「え…、やってない」

梨子「ちょっと、第一第三日曜のみ開館って…」

千歌「なんでそこを調べなかったの…」

梨子「ごめん…うっかりしてて…」

曜「どうしよ…ほかによれそうな場所ある?」

梨子「うーん…ありそうといえばありそうだけど、ちょっと遠いなぁ…」

千歌「もう建物の写真だけでも撮って送っちゃったら?」

曜「確かに一理あるかもね。中身の写真はどうせ撮れないだろうし」

梨子「うーん…じゃあそうしよっか?」

すかさず建物の写真を撮り、メールを送る。

5分後…

曜「あ、メール来た。判定〇だって」

梨子「なるほど…そういうパターンでもいいのね…」

千歌「なんだ、簡単そうじゃんこれなら」

曜「まぁ、おまけでってことなんだろうけどね…」

梨子「とにかく、次の場所に移りましょ。意外と時間かかってるし…」

里庄　11:11発　山陽本線　普通　糸崎行き　1723M

千歌「後稼げそうな駅ってあるかな。」

曜「とりあえず最初のチェックポイントの福山までにあるのだと…大門が90ポイントだね」

梨子「どうする?行く?」

千歌「何かありそう?」

梨子「うーん…調べてみてるけどあまり観光できそうなところはないというか…」

曜「じゃあ寄らなくてもいいんじゃないかな。この先のほうがいっぱいポイント稼げそうだし。」

千歌「そうだねー。もっと大物を狙うべきだよ！」

梨子「うーん、でもそういうとこは何もない可能性もあるし…」

曜「確かにその可能性もあるけど、そういうところに隠れた名所があるかもしれないじゃん?」

千歌「そうそう～！」

梨子「そ…そうね。」

そんなこんなで、大門駅はスルーし、一行は第一チェックポイント、福山駅に到着した。

11:30　福山駅

千歌「着いたけど、指令はどうやって確認するの?」

曜「うーん…位置情報から確認して、福山市に入ったのを確認したらこのスマホにメールが来るって言ってたけど…あ、届いてる。」

梨子「それで、なんて書いてあるの?」

曜「うーん…指令は…『福山城公園にて、Aqoursのファンを見つけ、アピールすること』って…」

3人「ええーっ…」

果たして、福山でのAqoursのアピールは成功するのか…?

続く